反省する順番

 今日の活動は、何故か外。

 校舎の裏に何故か呼び出された。

 呼び出した本人は、副部長。


「副部長、なにするんすか?」


 俺が聞くと副部長は、よくぞ聞いてくれましたと言わんばかりに説明を始める。


「では、今回の再現の説明を。今回は、ナトリウムと水と原稿用紙を使う」


 ?

 化学の実験か?


「副部長、なんでその三つなんですか?ていうか、化学の実験ですか?」


 良樹の質問に副部長が答える。


「小説にでてくる。今回は、理科系の血が騒ぐからこの題材だ。まず、原稿用紙の間に少量のナトリウムを挟む。そして、最後に水鉄砲でこれを射つ!!」


 そういって水鉄砲を構える。

 地面にはナトリウムの挟まれた原稿用紙。


「おー、カッコいい!!私もやりたいのだ。」


 目をキラキラさせる橘先輩。


「おや、副部長。そのナトリウム、少し量が」


 部長がそこまで言ったところで、副部長は水鉄砲を発射させた。


 水が原稿用紙にかかった瞬間、ナトリウムが火を噴いた。

 それはそれは、きれいな火が上がった。そしてそれは、どちらかというと、


「「ば、爆発したーーー!!」」


 俺と橘先輩は、同時に声を上げ、その場に腰を抜かした。

 そんな俺らの姿を見て、良樹は大爆笑している。

 そして、部長は原稿用紙に近づき、バサバサと振ったり、踏んだりと消火活動している。


 そして、副部長は、


「うむ、ほんの少し量が多かった。」


 と、一人反省会をしていた。


 いや、外でやってる時点で、ヤル気満々じゃねぇかよ。



 チビらなくてよかった。

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