魔女っこ変身中は、攻撃しては駄目なのです。

 部室である特別教室 3のAで今日も再現部は、部活動をしている。

 部長はコナンの新刊を読み、橘先輩は魔女っこの変身後の服を作っている。

 俺と良樹は、先日放送されたアニメのスライムについて話をしていた。


「やっぱ、流行りは異世界転生だよね。でもさすがにスライムは、再現できないねぇ」

「いや、人間?になってからなら再現できるよな」

「高羽はどこの場面が気に入ってる?」

「そうだなぁ」


 何て話をしていたら、橘先輩が急に大声を上げる。


「空よ 海よ 鳥たちよ 光と共にいざゆかん ミラクルスター ライト!」


 そういって、決めポーズを決める。

 あぁ、日曜の朝にやってる魔女っこだ。

 服が出来上がったんだろう。


「先輩、出来たんですか?」

「むふふ、よくぞ聞いてくれた後輩くん。見よ、ミラクルスターのライトの衣装なのだ!」


 先輩がばさりと広げた衣装は、黄色のフレアドレスのワンピースで腰のリボン、キラキラのビーズや星の形がちりばめられていて、一目で誰の衣装か分かる。


「相変わらず、クオリティ高いっすね」

「で?今回は誰からのコスプレ依頼ですか?」


 そう先輩は、コスプレ衣装を作り、売っているのだ。

 しかも、クオリティが高いので中々の値段で取引されているらしい。


「ふふふ、守秘義務があるのだよ」


 そういって、先輩は楽しそうにドレスをヒラヒラ振り回しながら教室を飛び出していった。


 きっと依頼主の所へ行ったのだろう。


 こうして再現部の活動はつつがなく過ぎていくのだった。

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