第1話 実録への応援コメント
小生は内科医ですが、高校時代は自然科学と、詩と、哲学、そして音楽を愛する人間でした。学業成績も、英語、国語、理科2科目(物理、化学)は非常に良く、地歴と数学は「壊滅的」でした。私は工学系の学部、大学院を終了後、再度受験勉強をし直して医学部に進学しましたが、やはり最後まで数学が足を引っ張りました。
個人的には、「花火を見たら『炎色反応』」だと思います。音がして、そこから距離を測るのはどちらかと言えば「雷」かと思います。私は大阪で阪神大震災を経験しましたが、経験したことのない大きなP波を感じると同時に、S波が始まるまでのP-S時間を無意識に考えていました。P-S時間は結構長くて、「こんなに大きなP波なのに、P-S時間が結構長いなんて、遠くでとんでもない地震が起こっているのでは」と半分寝ぼけた頭で考えていたことを覚えています。
医学部再受験の時は、社会は地歴ではなく「倫理」を独学しました。もともと「哲学」や「宗教」などに深い興味を持っていたので、難なくクリアできました。
私個人としても、理系に進路を取った理由は「理系学部を卒業しても『詩を書くこと』はできるが、文系学部を卒業して、先端科学の研究はできない」と考えたからでした。
医学部入試の一番理不尽なところは、入試の時にあれほど難しい数学を貸されるにもかかわらず、実臨床では、ほとんどが小学校の四則演算でかたがつくところです。薬の投与量、in-out balanceなど、ほぼすべて、加減乗除で事足ります。
ただ、臨床診断学はベイズ統計学を基盤にしているので(と言っても難しくはありませんが)、少なくともその程度は議論できる数学の力は必要だろうと思います。
医療は「理系と文系」両方のセンスが必要です。「総合科学」と言われるゆえんだろうと思います。
六野さんの医学部、そして医師生活が実り多きものであることを願っています。
第1話 実録への応援コメント
医学部は文系でも理系でもなく、医系ですよ。
日本で誤って医学部が理系に入っているのは、東大の入試が機械的に文1,2,3および理1,2,3に分けられ、医系が理3に振られた悪影響です。医者は人間好き会話好きそして、人のからだに触るのが好きでなければやっていけない筈です。
ところが純理系医者が増えたおかげで、EBM(エヴィデンス・ベイズド・メディシン)の時代が来て、今の医者は液晶画面の検査数値と睨めっこばかりして、ちっとも患者の話を聴かない、という苦情が殺到しています。
東大当局に抗議して、医学部を理系から外すよう要求しましょう!
作者からの返信
確かに医者は文系的要素も必要ですね。
第1話 実録への応援コメント
僕は生粋の文系ですが、トランス運動部なのでお気持ちお察しします。