第39話  北条さんとデート

5月25日、土曜日

北条さんと遊園地に行くことになった。

僕達の関係は徐々に近づいていき、一緒に家に泊まることもあった。ガタガタとジェットコースターの乗り物が坂を登っていく、頂上までの高さは、30mだ。僕はどんどん登っていくジェットコースターにおびえていた。

高い所は苦手なのであった。


「福山君大丈夫、高い所苦手なの」と北条さんは言うと。

「あまりにも高くてビビっちゃった」と僕は答えた。


ジェットコースターは頂上に着くと行きよいよく坂を坂を下っていった。「きゃあー」とみんなが叫んでいる。なかには余裕があって手を挙げる人もいた。

僕はなんとかGに耐えて、最初の要所を超えた。あとは、最初ほどこわいものはない。乗り物を乗り終えて、北条さんは楽しそうな表情をしていた。

僕は最初以外はたのしめた。あの高いところから、登る感覚は今でもひやひやとする。


「今度、お化け屋敷いこうよ、福山君の悲鳴聞いてみたいな」と北条さんは言った。

たまに、Sなところがある。「いいよ」と僕は言うとお化け屋敷の中に入っていった。


何が出てくるか分からないお化け屋敷に僕はパニックになった。暗い中で突然、部屋から、白い女の人が飛び出したとき、僕はびっくりしてしまって、北条さんの手をにぎった。

「今の結構怖かったね」と北条さんは言った。

「急に来ると血圧上がる」僕は暗い道を進んで、驚かす仕掛けや雰囲気に飲まれて、「キャー」という悲鳴を何回かだした。


北条さんは内心ではびっくりしているだろうが表には出さずに、僕と一緒に回るのを楽しんでいる。

お化け屋敷を出たとき、疲れがどっと出た。

こんなに緊迫感あるお化け屋敷は久々であった。


「福山君の悲鳴聞いているとなんだか楽しくなっちゃった。」と北条さんは怖いことを言った。


僕達は次に観覧車に乗ることになった。

大きい観覧車で頂上を見上げたら、結構な高さがあり、僕はまたしてもビビってしまった。


「福山君観覧車苦手なら、わたしが守ってあげるよ」と北条さんが言った。


観覧車に乗らないという選択権はないみたいだ。


「よく、デートは観覧車っていうし、頑張るよ」と僕は言った。


僕達は観覧車の中に乗った。回転して上に上がっていく観覧車に景色がどんどん遠ざかっていく。

ここで、付き合ってくださいという場面がドラマではあるけど、僕はもうすでに北条さんと付き合っている。どんどん観覧車が上に上がり、頂上まで着いた。

そこで、ラインから、通知が鳴った。誰かと思っていると、桐生さんからであった。

今度、映画館に行きましょうとお誘いのメッセージであった。北条さんから、誰からのラインと聞かれた。僕はまずいと思い、友達の佐伯からの連絡だよと北条さんにごまかした。北条さんは僕に疑うような目線を送ったが、どうやら乗り切ったようだ。

そんなに顔の表情に出ていただろうか。


「今度一緒にお泊り会出もしましょう」と北条さん言った。

一緒に泊まらなくてもお互い会えるしいいんじゃないかなと思ったが、「うんいいよ」と僕は答えてしまった。


僕は北条さんのことが好きだが、桐生さんのことも気になっている。これは北条さんには絶対に言えない。僕達は観覧車を降りた。

今日一日北条さんといて楽しかった。

僕は北条さんが僕を引っ張ってくれる姿はとてもありがたかった。僕は弱気なので、お化け屋敷とかはほぼ北条さんについていくので精一杯だった。僕達は帰り道、ハグをして家に帰っていった。

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