第16話

次の日の朝、僕はベランダにでた。

外は風が吹いている今日は晴れてはいるが外に出たくないなと思った。

僕は、部屋にもどってから、洗濯物をたたんでいた。

インターフォンから音が鳴った。僕は玄関に行くと佐伯がたっていた。


「家に上がりこんでもいいかな」と佐伯が言った。

「今日は外に出たくない日だからいいよ」と僕は言った。


佐伯は帽子をかぶっていた。帽子には好きな球団のロゴが入っていた。

僕は、風が強いのに帽子をかぶるのは、吹き飛ばされてしまうのではと思った。

佐伯が僕の家に入った。


「結構広いね」と佐伯が言った。

「一人暮らしだったら十分だよ」と僕は座りながら言った。

「今度、バッティングセンターでも行く?」と僕は言った。


佐伯は野球好きなので好き好んでいくだろうと思ったのだ。


「いいね、ついでに野球観戦でもするかい」と佐伯は言った。

「佐伯はジャイアンツファンだったよね。僕はベイスターズファンなんだ。どちらかが、違うファンを偽装しなきゃいけないね」

「ジャイアンツの岡田がホームラン王とれるかもしれない」

「ベイスターズだって、打率1位の近藤がいるよ」

「まあ、まずバッティングセンター行ってから考えよう。」と佐伯が考えながら言った。

「じゃあ、明日いこう、今日は風が吹いて大変だから」

「おけ、じゃあ明日で」僕らは明日の予定を立てた。


僕たち2人は最近よく会っているなと思った。

僕たちはやることがなかったので、ゆっくり寝転がっていた。

きっと、僕たちはセミが冬眠しているときに、僕たちも一緒になって休んでいるなと思った。

風が吹いて、窓ガラスが揺れて音がする。

僕は風の音を聞きながら、今度やる映画について、いつ見ようかなと考えていた。

映画は、雪山の山荘で殺人事件が起こり、だれがやったのかみんなで推理して、殺人犯を見つけるという話であった。

殺人事件で推理するのはとても楽しそうだから、観たいなと思っていた。僕は、その映画の予告編をみて、キャストを見たとき、好きな俳優がいたのでこれは見てみたいなと思ったのだった。

この映画は1か月後にやる予定だから、僕は予定を開けることにした。僕は、寝転がっていた体を起こして、横を見ると佐伯が寝ていた


。僕は布団をかけてあげた。僕は佐伯が起きるまで、リビングでテレビを見ていた。テレビはクイズ番組でどれも簡単でつまらなかった。

佐伯が夜の6時ぐらいに起きてきた。


「ずいぶん眠ってしまったようだ」と佐伯は言うと、僕に別れをつげて家に帰っていった。


僕は、佐伯にかけた布団を押し入れにしまってから、僕は晩御飯の支度をした。外は風がやんで無音であった。

僕は世界が止まってしまったのではないかと錯覚した。

シーンとした部屋でごはんを食べるのはまるで、最後の晩餐みたいだった。最後の晩餐の絵はみんなでごはんを食べているが、僕は独りだった。

僕は、静かなリビングで食事を食べ、風呂に入った。

僕は、この月の出来事について考えてみた。

僕は、集会に行きヴァンパイアの人に大勢にあって、それから、井端さんの家に行きそして北条さんに出会った。

僕は北条さんに出会ってから世界が少し変わったような気がした。

佐伯と遊んで、井端さんに会って、北条さんに会うという循環を繰り返しているように思えた。

循環することは大事なことだと思う。僕たちは、いろいろなものをサイクルしている。ペットボトルだってサイクルしているからそれは不自然なことではない。僕はいい循環の中にいるようだった。

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