第3話

『はじめまして。ナビゲーションAI、AI番号00014のいあいあと申します』


 ………今なんて言った?聞き間違えじゃなければいあいあって言ったよね?え?え?え???


 …いあいあさんの外見を紹介しておこう。

 パステルカラーの水色の髪に同色の瞳。そして無機質な顔にクラシカルメイド服を少しアレンジして、可愛くお洒落な服を着ている。


『いあいあです。ご気軽にいあいあちゃんとお呼びください。いいですね?』


 ほんとにナビゲーションAIなのか?心読んでるよね?

 てか圧かけてるよね…うん、わかった。いあいあちゃんねいあいあちゃん。


『早速ですがキャラクタークリエイトを始めます。私の質問に答えてください』


「おっけーおっけーどんとこーい!」


 無い胸を張ってどどーんと構えなきゃね!

 なんでもこーい!ばっちぐー!


『ストーリー・オブ・ファンタジア・オンライン内でのキャラクターネームを決めます。後ほど変えられるのでそんなに悩む必要はありませんよ』


 ふむふむ…じゃあぱぱっと選べってことね?把握した。

 どうしようかな…璃瑠をひっくり返すと瑠璃。

 瑠璃と言えばラピスラズリ…


「決めた決めた!ラピスで!」


 難しいものを考えるのはそんなに得意じゃない。

 お姉の得意分野だからねー。そんなに考えることがなかったというか…


 それに、後からでも変えられるんでしょ?

 なら、そんなに深く考えなくてもいいよね。いあいあちゃんも言ってたし。


 …てかさ、思ったことがあるの。


 いあいあさんのいあいあで思いついちゃったのはいあ!いあ!にゃるさまぁ!とかのやつなんだよね。

 実際そうなのかな?


『私の名前の由来は不明です。詳しくは運営にお問い合わせください』


 あっはい…そうなのね…やっぱりさりげなく心読んでくると…慣れたほうがいいよね。


『次はストーリー・オブ・ファンタジア・オンラインでの姿を決めます。ご要望があれば私にお申し付けください。その通りに反映致します』


「りょーかいりょーかい」


『あと、これは私からの助言です。銀髪には私に申し付けられても変えられませんので、余程この髪色がいいーとかではなければ変えないことをおすすめします。

 ラピス様自身の髪色は銀ですので、特例として銀髪も許可しております。

 また、銀髪の細かい調整は出来ますのでその場合はお申し付けください』


 ふむふむ…今の私はThe・銀髪。

 どうしようかなー。どうしようかなー。

 ……そうだっ!


「いあいあちゃん、銀髪を白よりの青みがある銀髪に出来る?」


『はい、可能です。反映しますか?』


「お願い」


『承りました』


 ぱっと光に包まれて髪色が変わる。

 うん、結構いいね。

 けど、お尻くらいまである髪の毛はさすがに邪魔だ。


「ツインテールにしてもらうことは?」


『可能です』


「お願いします」


『承りました』


 よしよし…ってお?

 先がクルクル回ってるツインテールだ!

 こういうの憧れてたんだよねー。

 その場でくるっと回ると───うん、良い感じ!


「ひとまずはこれでいいかな」


『わかりました。瞳の色の変更はよろしいですか?』


「うん、これでいいかなー。銀髪赤瞳って結構いいものだし」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る