職員室での責め

 中学二年の夏から英語の復習を始めて、翌年の二学期目に授業で行っている章まで追いつきました。

中間試験でそれなりの手ごたえを得ましたが、試験期間が終わると職員室に呼び出されました。

「英語でカンニングしただろう」

試験では80点台の成績を収めていました。たしかにそれまで10〜20点台でしたから、今から考えれば分からなくもない。

しかし、教師がまともに教えてくれなくて自分で勉強せざるを得なかったのに、カンニングと断定。

頭に来ました。

教科書を投げつけ、「どこでもよいから示せ、そこの部分を訳して見せる」

直前までやって来た内容です。訳せました。

「まともに質問に答えず、成績が上がればカンニング呼ばわりか。それが教師のやることか!」と叫びました。

教頭が飛んできました。そして、「分かったから帰りなさい」と。

「カンニング呼ばわりして、詫びもなしか!」大声で叫びました。

誰も答えません。

それで、トドメの一言。

「これからも自分で勉強する。授業中も私の勉強の邪魔をしないでくれ」


 実は、夏休みに狙っている高校の事前面接がありました。

「ほぼ、問題なく合格する」と言われました。

その高校は、私学で中高一貫ではないですが、中学三年でも高校の範囲の学習を行っており、私は予習を兼ね、その高校の教科書を受け取っていました。

二学期中に入試があり、それなりの手ごたえを得ており、年内に入試結果の発表がある予定でしたので、中学の職員室でも強気に出られた訳です。


 職員室の話が伝わったのか、その後「口パク」のあだ名はなくなり、イジメらしきものもなくなりました。正確には誰も話しかけて来なくなった訳ですが、高校の予習に集中できました。

クリスマスイブに合格通知が来ました。どういった訳か、郵便局の局長が届けてくれました。


 年が明けて、三学期になると、通常の授業はなくなり、多くの時間は高校入試に向けての自習になりました。

私は元から自習、教室では調べることが難しいので、図書室で勉強することが多くなっていました。

この頃になると予習にも飽きてきて、校庭をうろつくことも多くなっていました。

校庭には、高校に行かない(行けない)生徒もいました。

その生徒たちは、私の小学校のイジメのことや「サクライ ショウ」を知っており、もちろん職員室のことも知っていました。

多分、私は一目置かれていたのでしょう。彼らと多くの話をしました。教室では誰も話しかけてきませんが、ここでいわゆる「ダチ」ができました。小学校低学年以来の友達です。

彼らとも色々ありましたが、「イジメ」とは関係なく、また、文章に残すのがはばかられる内容が多いので、省略します。

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