差別ととある少女との廻合
さて、どうしようか。ケルベロスは火を吹くから厄介だ。まぁ、仔犬には負けないだろう。とりあえずは……「観察、かな」そう言うと、ケルベロスは火を吹いてきた。「私を脱水で殺す気?」なんて軽口を言いつつ、水筒の水を口に運び……棒を振る。その風圧で火が消える。「この程度、か」仔犬に期待しすぎたかな。「ま、死んでよ。」私が棒を投げつけると、ケルベロスの脳天を割った。ケルベロスの体がチリとなり、一つのポーチが出てきた。「何だろう、これ」そういい、そのポーチを身につけると、視界がホワイトアウトした。
「ん……あれ、教室……?」気がつくと、私と璃那ちゃんは自分達の教室にいた。「十分遅刻だぞ、紅花。」そういわれるが、授業の十分前である。正直、こう差別されるのももう慣れてきた。私が鞄をロッカーに入れようとすると、ポーチが目に入った。「このポーチ、付けてなかったよね……?」気にする必要はないだろうし、一緒に入れた。
そして、その日の昼休み。私と璃那ちゃんは中庭でお弁当を食べていた。「うん、やっぱり藍ちゃんの作ってくれたお弁当は美味しいね」「ふふ、ありがとう璃那ちゃんそういえば、璃那ちゃんのお父さんとお母さんはどこで仕事してるんだっけ?」「あ、私も一緒に食べていいかな?」「あ、二組の空神さん」「空神さん、だと
【作者から】
さて、二話にして藍の特異性が明らかになったこの物語、一体どう転がるのか?!
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