ビルの建て方
2089年、中国は一人っ子政策を続けた結果、
人口が2人になってしまった。
「もうわしとお前しかおらんのう」
「総理、一人っ子政策はもうやめましょう!」
「わしも歳をとった。あとは頼んだぞ...」
「総理いいいいいいいいいぃ!!」
総理が息を引き取り、私は限界を超えた。
全身から湯気が噴出し、皮膚が沸騰し始める。
意識が遠くなり、私はパタリと倒れた。
長い眠りから覚めると、何万もの私が整列している。その内の1人がこっちにくる。
「あなたが目覚めるまでに、何があったか今から説明しましょう。あなたは倒れてからまもなく、腕や足から絶え間なく私達を生み出し続け、その総計は絶頂期の中国ほどでした。
それからはもう1人も生まれませんでしたが、このような文明を築けるほどには十分な量だったのです。」
確かに、辺りは高層ビルやらが立ち並ぶ、かつての、砂漠と化した中国とは似ても似つかぬ様子だった。
「しかし、人生は短いのです。ここにいた私達のほとんどは、昨日一昨日に老衰で亡くなりました。死を待ち侘びる数万の私達は絶望していました。そんな時、あなたが目覚めたのです!」
「私も老けたのだな。」
「今年で143歳になりますね。」
「私が目覚めたということはそういうことだ。皆自害しろ!!」
「何を言ってるんですか?命を無碍に扱わないでください..ん? あ、ああ、うわあああああああああああああ!!!!」
こいつだけじゃない。皆が叫ぶ。
そして皆パタリと倒れる。
そして、3分もたたないうちに地球は、死の星と化したのだった。
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