第2話

「おぎゃあ!おぎゃあぁ!」


近くで赤ちゃん泣いてるのかな?と思ったら私でした。


え?赤ちゃんからなの?マジか。


「美しい女の子ですよ。少納言様」


少納言って中くらいの役職よね?父親は位はそんなに高くない…と。


「そうか、よく頑張った、百華(ゆら)」


「ありがとうございます、きっとこの子は素敵な殿方に嫁げますわ」


私もそれを望んでるけどね。


〜10年後〜


やっと13歳になりました。てか子供の1年って長くない?


で、この世界は平安時代同様で13歳で成人みたいでこれから儀式やるらしい。


ちなみにこの世界では15歳になると魔法が使えるようになるみたい。


いやぁ、これから素敵な貴公子に会えるといいなぁ。光源氏みたいな?


で、今は裳って言うのを着て、髪を結い上げて大人と同じ格好にしてる最中。


「できましたわ、姫様」


私は鏡に向かう。


「…!」


そこにはまるで私が想像してた紫の上のような女性がいた。


やばい…感動…!


本当に夢みたい…嗚呼これだけでももう幸せだわ。


「姫様?」


「いや、何でもないわ」


そして、成人を祝う宴が始まった。知ってたけど宴会には出れない。…うん、知ってた。


なので耳をすませてみようと思う。


「紫苑姫は大層な美貌の持ち主だとか」


「嫁に欲しいくらいですな」


確か、こういうのって噂から結婚とかするのよね。でたまに末摘花のような失敗するという。


「お!都一の美貌の貴公子様が来たぞ!」


「藍殿と楓殿だ!」


え?


「遅くなって申し訳ございません、少納言殿」


「藍殿が方向音痴でして」


声だけでも素敵じゃないか?


「本日は姫君のご成人おめでとうございます」


と彼らは言う。


都で噂の彼らが来るなんて…


「少し失礼かと思いますが、姫君には結婚話はあるのでしょうか?」


え?


「無いですが、どうかされました?」


「美しい姫君だと聞いておりまして、気になっていまして」


え?え?


「貴方様は正室すら持っていないと聞きますが、貴方様に釣り合うでしょうか」


え?え?え?


「おい、藍!ずるいぞ!私も狙っていたのだ!」


え?え?え?えーっ!


To Be Continued

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