源氏物語大好きな私が平安風異世界でモテちゃうってどゆことよ

揺月モエ

第1話

「紫苑姫、あなた程美しい女君はいない。私と夫婦の契を結んでいただけないだろうか」


と彼は私の手を取る。


いやさ


源氏物語並にすごいことになってない!?


こんなの初めて!どうすればいいのよ!







私の日課はこうである。


朝起きて源氏物語、出かける前に源氏物語、帰ってきたら源氏物語、寝る前に源氏物語を読むのである。


そして今もその最中なのだ。


「紫音ー!源氏物語読んでないで学校行きなさい!」


「はーい…」


嗚呼、朝の源氏物語タイムが終わってしまった…。学校なんていじってくる陽キャしかいないのに!行きたくない!


なんて言っても仕方ないので支度をして出かけた。


嗚呼、平安時代にタイムスリップしたい…光源氏のような貴公子に求婚されたい…。


私はそんな事を考えていた矢先


「キキーッ!」


「え?」


音と共に私の視界は真っ暗になった。


「…きて!起きてってば!」


目を覚ますと白い空間にショタがいた。


「起きたけど」


「やっと起きたかお寝坊さんめ」


ショタに怒られてる?私の方が年上よね?


「ママは?」


「お前、ふざけてる?」


「だって子供じゃん」


いや、真剣に聞いたんだけどなぁ…


「失礼な!僕は神様だぞ無礼な口聞くなら転生させてあげない!」


え?私転生する流れなの?


「いやお決まりの中世風の異世界とか興味ないンスけどせめて、平安時代にタイムスリップとかできません?」


「タイムスリップは無理だけど、平安時代風の世界なら転生できるよ」


「マジですか!?神様お願いいたします!無礼を詫びるので平安時代風の異世界に転生させてください!」


「いや態度変わるの早っ!」


いやドン引かなくてもいいじゃん。


「しょうがないなぁ、まあ息をするくらいに源氏物語読んでたもんねぇ、じゃあ決まりね」


すると辺りが光はじめ、眩しくて目を瞑った。


「行ってらっしゃい…紫音」


神様の声で意識が途切れた。



帝の住む都、鈴蘭京。


ここは一番栄えている都。


そしてこの都にはこの世のものとは思えないほどの美貌の貴公子が二人いた。


藍(らん)と楓(かえで)。


彼らは帝の血を引くものだ。


しかし、二人の結婚話は中々進まず、母宮も困り果てていた。


そんな時、一人の姫君を彼らは見つける。


To Be Continued






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