第51話 新たな身体
黄金に輝く柱が天からひるねを覆うように降り注ぐ。その柱は12のカウントダウンと共に半時計周りに崩れ落ちていく。
4人は祈りながらもその光景に生唾を飲み込む。
そして最後の1本が崩れ落ちる瞬間、ニャル様が最後の詠唱を始める。
「此処に進化は成された!!さあ起きなさい!深淵を覗き、振り撒き、生と死を行き来し、新たな魂を産みだした者【
天秤が崩壊していき、ひるねはゆっくりと意識を覚醒させながら儀式で荒れ果てた花園に降り立つ、その瞬間大地に生命が宿り、ひるねの進化を祝福するように花が咲き乱れた。
その姿は、先ず身体が一回りくらい大きくなり、眠たそうな瞳は右目が透き通るような青に左目は黒。共有で装備していた【死神の爪】は無くなり、凶悪に尖った黒い爪が伸び額には十字架のマーク型に黒く変化し、その頭上。丁度十字架とぶつかる部分から天使の輪っかが浮かんでおり、背中にはちっちゃくて可愛いい黒い羽が生えていた。まさにその姿は天使や悪魔に猫を足して2で割ったような姿へと変貌していた。
その姿に白、マリー、キャロ、ラビは祈りをやめひるねの前に無意識に身体が膝を付いた。
「あはははははは!!……はぁあ〜ニャル様!!流石に痛すぎです!!意識を失うというか何というか、まだ手のあたりの感覚が変なんですから」
と、ひるねは地団駄を踏む。
「あはは……まあまあ、ひるねくん。これでキミはメアくんと別の、ステータスは共有だけどね、装備も複製した……あー【死神の爪】はキミの分間違って儀式に使われたみたいだけど、キミ専用のスキルも手に入ったんだから良いじゃないか!」
「まあ、そうですけど」
ぷんぷんと頬を膨らませながら金の混ざった黒い触手でぺちぺちとニャル様を叩くひるね。
「あのーそれでひるね様は強くなれたのですか?」
白がニャル様に尋ねる。他の3人もこくこくと首を縦に振る。
「あーそうだね。取り敢えず。これがひるねくんのステータスだよ」
「「「「「どんな感じ??」」」」」
ニャル様が提示したひるねのステータスを囲んで見る。
【名前:ひるね】
【付喪神:聖なる
Lv:68
HP:385/385(+1150)
MP:159/159(+666)
腕力:144
耐久:72(+42)(+82-41)
敏捷:144(-41)(+84)
技量:1(-42)
知力:72(+5)
幸運:144(+5)(+12)
深淵:144(+110)
神力:68
SP:60
武器:【死神の爪】腕力(+42)《LOST》
防具:【初心者用白尻尾輪】知力(+5 )幸運(+5)
【死神のマント】耐久(+42 )技量(-42)
【蓋が破壊された封印されし宝箱】耐久(+82-41)敏捷(-41)
装飾:【ケロベロスの幼少期の首輪】幸運(+12)
【觔斗雲を呼ぶ笛】使用中敏捷(+84)
【
魔導書【ニャルデ・ウェルミャス・ミステリニャス・ニャクロミコン】MP(+666)深淵(+100)《メアと共有》
【幸運を齎す死神猫の尻尾用カンテラ】幸運(+42)《複製不可》
アクティブスキル:【爪研ぎ】《LOST》【鳴き声】《LOST》【木登り】【切り裂きジャック】【影移動】【闇属性付与】《LOST》【尾突】【乱れ引っ掻き】【加速】【火の玉Ⅰ】【液状化】【ラビットジャンプ】【岩質下】【眷属化】
パッシブスキル:【落下耐性】《LOST》【夢遊病:悪夢《ナイトメア》】【二又】【天候状態異常:日光】【日光耐性:強】【猫足】【猫目】【腐食耐性】【猫憑】
専用アクティブスキル:【夢の
専用パッシブスキル:【日暮の眠り】《NEW》【眠りの波動】《NEW》
装備スキル: 【輪廻転生】【トリカブト】【觔斗雲】【身代わり】【生命の煙】【双魂一体】《LOST》【双魂分隊】《NEW》【裁定審判ver.N】
称号:【世界最弱生物】【死を背負う者】【死祭者】【スライムバードキラーマシーン】【
称号:【付喪神】
取得条件:物から1個体として進化する。
効果:種族【付喪神】に強制変更。スキル【神通力】を獲得。ステータス【神力】の追加。
称号: 【深淵ヲ覗ク者】
取得条件:クトゥルフの属するもしくは、眷属となる。
効果:スキル【
【夢の
効果:眠っている間も睡眠に関係のあるスキルを使用できる。眠っている者を夢幻境と呼ばれる自分の異次元に連れて行く。
クールタイム:30日
【神通力】種目:アクティブ MP:不明
効果:神力を消費すると何かが出来るらしい?
【早寝】種目:アクティブ MP:1
効果:即座に眠り、状態異常【睡眠】になるが叩いても1時間は起きない。起きた後30分間状態異常に掛かり辛くなる。
クールタイム:1時間
【
効果:深淵値×1分間。異次元の中を活動できる。
クールタイム:1日
【日暮の眠り】 種目:パッシブ
効果:太陽が沈んでいる間。睡眠が効かないモンスタープレイヤーを眠気に誘う。
【眠りの波動】 種目:パッシブ
効果:自分が寝ている場合や、状態異常【睡眠】に掛かっており、且つ、近くに眠たそうにしている人を眠らせる。味方には効かない。
【双魂分隊】装備スキル
効果:
「ほへ〜」
「あらーなんか眠たそうなスキルが多いです」
「ひる姉ちゃんらしいの」
「流石ひるね様です」
「まあ、強いのわ分かるけど、あの痛みの代償がこのステータスだと思うとね〜ねぇ、ニャル様」
「ん?どうしたんだい?私に感謝してくれても良いのよ」
「もう一声!!」
右前脚を上げながらニャル様におねだりするひるね。出来るだけ愛想を振り撒く。
ニャル様の細い瞳がピクピクと動く。
「甘え過ぎだよ!まあ、甘えられるのは良い気がするのでーはい、これ飲んでね」
赤黒い渦巻球体を口に入れられるひるね。
「ん〜んまんま。いちご?ぶどう?りんご?不思議な味。で、これは何なんですかニャル様」
「んー御守りみたいな物だよ。何かがあるかも知れないし〜無いかもしれない」
「何なんですの?」
「何食わされたんだろうね」
「大丈夫かしら」
「白くんさっきのあれから何か感じたの?」
「嫌な気はしない。けど、何か気になったよ」
和気藹々と喋る中、ニャル様がパチンッと手を鳴らす。
「さて、これで準備は出来たね。そろそろ現世に戻そうか」
「あ、お父様の事忘れてましたの」
「おいおい君たち。何のためにひるねくんを苦しめたのさ」
「あはは。じゃあ皆んな!わたしがあの骨王の本体を見つけるまで、注意を引いてね。必ず倒してくるから」
「うん!」
「わかりました」
「僕の力見せてやります」
「わたくしの分までお父様を懲らしめて下さいの」
「オッケー。白くんだけは眷属じゃないから、死なないようにね」
「分かってますよひるね様!」
「じゃあニャル様お願いします!!」
「ほいほーい、じゃあ5名様お城までご案内で〜すまたね〜」
ニャル様に手を振り出てきた扉を出ていくと、綺麗に整列する骨軍団と奥の方で優雅に紅茶を飲む【エルダーワイトキング】の姿があった。
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