第48話 ワイトキングvsひるね ニャル様乱入?!
「くくっ……我は【エルダーワイトキング】。死霊王なり!!マリーよ、我に逆らった事を後悔し、我の杖となるが良い。【短距離転移】【
【短距離転移】種目:アクティブ MP:101
効果:視界に映る場所に転移出来る。
クールタイム:5秒
【
効果:次の攻撃を受けた者は10%の確率で即死する。
クールタイム:1時間
アランガント王は、呆然と立ち尽くすマリーの背後に転移し、宝石が沢山着いたゴツい杖を振りかぶる。
「あは♡それはダメかな」
「ひるね様?!」
「はっ?!ひるねちゃん!!」
「「?!」」
アランガント王の攻撃に気づいたひるねが、マリーに当たる寸前に割って入る。しかし、その杖はしっかりとひるねの身体にぶつかっており、髑髏が現れひるねを飲み込んだ。
「ほう?我の攻撃に反応するとは。しかし、死んだようだのー哀れよのーのぉ〜マリー」
「ひるね……ちゃん……」
「あははは!!わたしが死んだ程度でどうにかなると思ってるとか、ちょーうけるんですけどー」
煽り口調でアランガント王の目の前に現れたのは、【猫憑】で霊体化したひるね。
「貴様あ!!」
「あは♡はい、ステータス半減をプレゼント」
「ぐは?!ステータス半減とは、貴様面倒だ」
「よっ【輪廻転生】。マリーちゃんそんな顔しないの」
マリーの泣き出しそうな顔がキョトンとしていたので、尻尾でぺしぺしとほっぺを優しく叩く。
「はっ!ごめんなさいですの」
「うん。いいよ〜それじゃあみんな、あの雑魚骨を殺そうか」
「はいですの!」
「了解です!!」
「あの時の恨み晒させて頂きます!!」
「ママに酷いことした奴殺す!!」
「ステータス半減《この程度》で勝ったと思うとは、片腹痛いわ!!蘇れ。我同胞。【
【
効果:死んだ友や配下の死体を蘇らせ自由に操る。蘇ったのは身体のみで魂は入っていない。声帯が存在しない為、魔法やアクティブスキルは発動できないが、パッシブスキルは発動している。
クールタイム:1ヶ月
「うあぁあ……」
アランガント王の足元の魔法陣から大量の生きる死体ゾンビが湧き出る。剣を持った者、盾を背負った者、杖を構える者。そして最後に現れたのは、あまりにも状態の良い女ゾンビ。
「お母様?」
そうマリーのお母様だったのだ。よく見るとアランガント王の座っていた玉座が消えていた。
「さあ、親子の感動の再会といこうか」
「お母様を返せ!!……ッ!!」
怒りに身を任せて飛び出したマリーだが、ゾンビの数に直ぐに後退せざるを得ない。
「マリー1人じゃ無理、わたし達であのクズを殺すよ。わかった?」
「はいですの!わたくしの全てをひるねちゃんに託しますわ【深淵化】【
マリーがひるねの【死神の爪】に対して、【
そう、兎親子の時に使用したスキルの合体である。
「これで少しはマシになったかな、ゾンビ相手じゃちとキツいけど」
ひるねが少し弱気を見せる。でも、その瞳はしっかりと奥で腕組みをしふんぞりかえるアランガント王を捉えていた。
戦いが始まろうとした時、ひるねの額に何かが差し込まれた。それはひるねにしか見えておらず、その中かから深淵がひるねに流し込まれる。
「にゃははwやっぱり君は見てて面白いね。これはプレゼントだよ。ほらこっち追いで」
そんな事をする存在なんて、知り合いにはニャル様しかいない。ひるねの中で新たな力が暴走し、身体を硬直させる。
「がはっ!」
「ひるね様?!」
急にその場に倒れた黒い血を吐き出すひるね。
白たちがひるねに近づく。次の瞬間3匹は、ひるねから溢れ出した深淵へと飲み込まれていく。
「あらあら?」
「これ何?!」
「これわ?!」
「何事かの〜流石の我でもあれに触るのは嫌な気がするしのー仕方ない待ってやるとするかの」
変身シーンに攻撃しないのは世の常である。アランガント王は優雅に紅茶を飲みだした。
一方ひるね達はというと?これからって時にニャル様に連れてかれた。
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