第96話 付与師とは?
🔖千突破ありがとうございます。
‐☆‐‐☆‐‐☆‐‐☆‐
王都ロシマの賑わいはすごかった。人外な人が実に多い。比率的に人間種が多い。次に獣人そしてエルフとドワーフが同じくらい。そして亜人らしい人も数は少ないけどいた。あとどう見ても魔族っぽい角あり羽あり黝な肌のお姉さんもいた。周りの人も奇異な目では見てないので普通にいるのだろう。
「おぉここだここだ」
田中さんがとある一軒の建物を指さす。
店らしく軒先には「道具屋桔梗」の看板が。
「じゃまするよ!」
「邪魔をするなら帰れ!」
田中さんがそう言って店に入ると小粋なドワーフジョークが返ってくる。
見ると、禿げ頭にたっぷりの白い髭ドワーフが店の奥に座っているのが見える。
あのドワーフ、判ってるなぁ。
「あ、えぇっとごめんください」
「入り口の狐面。小さいのが銅札1枚で大きいのが銀貨1枚だ!」
御面くださいってか?面倒くさい店主だな。
「商品見せて下さい」
田中さんの心が折れたようだ。
「詳しく知りたいなら聞いてくれ」
店主は髭を扱きながら笑う。魔導具はライター、アイロン、カイロ、コンロ、スタンド、給水器、水筒、送風機などなど・・・
この中で気になったのは給水器と送風機。魔石がある限り永遠に目的のものを供給してくれるという。
ただし、魔石と言っても対応する属性が付与されていないとダメだという。属性が付与されているというのは、魔石に専用の魔導具で属性を付与された魔石のことで、属性魔法と専用の魔導具が使えるなら誰でも付与出来るらしい。
で、その属性を付与するという専用の魔導具は金貨30枚だというので給水器と送風機込みで金貨50枚でお買い上げすることに。ありがとう野盗の皆さん。潤沢な資金を提供してくれて!
と、もののついでに、ドワーフさんにヒートソードの原理を聞く。
なんでも、魔銀をコーティングした武器に火属性を付与して、使い手の魔力をエネルギーにして発熱させる武器だという。なお、魔力の代わりに魔石からも得ることが出来て、これが火属性の魔石からなら更にエネルギー効率は更に良くなるとも・・・
「この情報と専用の魔導具が手にはいっただけでも異世界に来た意味がある。九竜くんの開拓者ランクが一気にB級・・・いやA級になってもいいくらいだ」
田中さんが太鼓判を押してくれる。
魔導具で魔石に雷属性を持たせるだけで今より更に効率良くエネルギーが取得出来る技術の提供・・・確かに開拓者ギルドへの貢献度は一気に上がるだろう。開拓者の中には、雷魔法を取得するだけで安全に稼げる人も出てくる訳だ。
「ただ、魔石に属性を付与する魔導具が無いと絵に描いた餅なのはどうにかしないと・・・」
田中さんはボヤく。まあ、必要な魔導具の入手をその都度、この異世界に頼るというのは効率が悪いよね?
「技術者ギルドですかね?」
「そうだね。悪いけどそっちの線で調べてもらっていい?」
「了解です」
田中さんにお願いされたので了承します。まぁ、技術者ギルドに登録しているの自分だけなんで。
「お邪魔します」
早速技術者ギルドに向かいます。
「邪魔するなら帰れ!」
おぉっと、こんな所で小粋なドワーフジョークが!(通算2度目)
「こっちはこっちで用事があるんだ。あんたの作業の邪魔するのは当然だろ!」
「判っているならいい。用事は何だ?」
言い返すと、もじゃもじゃの髭面ドワーフはそれ以上は何も言わず静かになる。本当に小粋なドワーフジョークらしい。
「付与魔法の取得方法について知りたいんだけど?」
「あぁ・・・」
髭面ドワーフさんは、台帳を捲りながらあるページをこちらに見せる。
「転職の館で付与師の職を得る。付与師に弟子入りして基礎技術を学ぶ、スクロールでスキルを得るこの3つじゃな」
この辺は日本と同じ。ただ、日本では初期職業でも転職でもスキルでも付与師なんて聞いたことも無い職業だ。まぁ付与師という職業自体が概念が無いから仕方ないね。
この職業を得て日本に帰ると日本でもこの職業が出るのだろうか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます