第38話 ボス報酬
ボス討伐の報酬である宝箱が出現したが、ボスからも、ちゃんとしたドロップがあった。
【LR】靴
【UR】装束
【UR】手袋
【SR】靴
【SR】ドレス
【LR】マジックアイテム
【SR】マジックアイテム
【SR】ルーンストーン
【素材】大地の槌
【素材】七色木の葉
【素材】鉱質甲羅×10
大魔元石×5
それに経験値も凄かった。みんな一気に10近くレベルが上がった。どうやらボスはかなり高レベルだったと思われる。
そして、一応、探知で罠を調べ、安全を確認すると、ボス報酬の宝箱も開けた。そこに入っていたのは小さな丸い水晶のような物だった。丸い水晶は全部で三つ、入っているのはそれだけで、期待していただけに、みんなの不満が溢れ出る。
「なんだこれ?」
「それだけか!? ちょっとしょぼくないか」
「ボスからのドロップの方がぜんぜん豪華ね」
「でも、見た目はあれだけど、どんな効果があるか鑑定してみないとわからないから」
「そのボス報酬の鑑定も気になるが、ほれ、入口の反対の方の壁見てみろ、扉が出来てるぞ」
「あっ、もしかしてダンジョンの出口!」
「いや、まだわからん、とりあえず確認するか」
そう言って朝陽は扉を調べ始めた。
「ちょっと待って、探知するから」
探知では罠の反応はなかった。それを見て躊躇なく扉を開く。
「おい、嘘みたいな光景が見えるぞ」
「えっ、何があるの?」
朝陽に続いて扉の先をのぞき込む。見ると、朝陽の反応の意味がわかった。そこにあったのは下の方へと続く階段だったのだ。
「嘘っ! まさか下層へのルート!」
「おいおい、帰れるんじゃなかったのかよ」
「え~ まだ帰れないの?」
「私の予想では転送ゲートでもあると思ったんだけど、まさか下層への階段だなんて」
「どうする、行くか?」
「さすがにそれは無謀だと思う」
「でも、上にも行けないし、下の階層に脱出用のゲートがあるって可能性もあるよ」
「そうだな、この階層をさらに調べるより、その方が可能性はあるだろ」
碧の言うように、この階層はかなり調べているので、これ以上の何かを発見する可能性は低いかもしれない。それよりまだ行っていない下層を調べた方が何か見つけれる可能性は高かった。
「ちっ……いくしかねえのかよ」
兎にも角にも本音ではいきたくないと思っても、下の階層へと言ってみるしかないという結論に達してしまった。
「下の階層に着いたら、まずはセキュアスポットを探すぞ」
「そうね、休憩できるポイントは必須だと思う。それにボスからのドロップを鑑定しないとね」
下の階層へと続く階段は長かった。大げさでもなく30分ほどひたすら階段を降りると、開けた場所へとようやく出た。階段の通路を抜けた先、そこは見晴らしの良い崖上であった。驚いたのはその光景である。ダンジョン内とは思えないその景色に、全員が言葉を飲む。
「どこだよここ」
「あきる野ダンジョン23階層でしょ」
「いや、どうみても大自然の森林地帯だろうが」
「ちょっと、みんなアレを見て!」
恵麻が興奮して森の中の一角を指さす。そこにはあきらかな人の気配のする集落が見えた。
「人!? どういうこと? ダンジョンに人が住んでるの?」
「いや、人とは限らねえぞ、ファンタジーでいうエルフとか、亜人の可能性はないか?」
「どっちにしろ自我のある生物がダンジョン内にいたら大ニュースだよ」
「まあ、ここにいてもしかたねえし、とにかく行ってみるか」
僕たちはその森の中にある集落へと向かった。そこになにがあるかわからないけど、脱出への手がかりがあればいいなと僕は思っていた。
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