第29話 目標到達

「食料事情もある。できれば今日中にレベルを50に上げたい!」

「そうだな、それを目標にしよう」


すぐにターゲットとなるモンスターと遭遇する。敵はレベル120の鉄巨人、一度、倒している相手だ。さらに言うなら精神異常が効かない相手なので、必然的に僕の出番となる。


「鉄槌を!」


やはりケンタワンドの【幸運の鉄槌】は鉄巨人に効果的だ。一撃でその存在を強制的に平らにならし、消滅させた。


レベル120の格上モンスターとういこともあり、経験値は悪くない。みんなレベルが上がった。さらにアイテムもドロップする。


【RR】手袋

【SR】マジックアイテム

【素材】鉄鉱石×10


装備が落ちたけど、ここは効率を考えて鑑定は後回しにした。さらに次の敵を探す。


すぐに同じ鉄巨人を見つけたけど、僕のケンタワンドがクールタイム中ということもあり、こいつはスルーことにした。


さらにその場を迂回して探索すると、アーマーザウルスを見つけた。丁度良い相手なので、恵麻が眠り猛毒で片づける。


「眠れ!」


眠らせたアーマーザウルスは、一万近い猛毒ダメージが秒毎に入って瞬殺する。すぐにレベルアップと、アイテムドロップが表示された。


【UR】マジックアイテム

【RRR】ポーション

【素材】鋼鱗×3


「よし、もう少しだな」

「あと、二、三戦で50になりそうね」


すでにヒマリはレベル49、一番低い僕でも45とレベル50が射程圏内になってきた。


「おそらく次の敵を倒せば、ヒマリ、待望のライトニングボウガンが装備できるぞ」

「わぁ~ ヒマリ、楽しみだよ」


さらにレベル上げを続ける次のターゲットは、二体のエウロザウロだった。一度倒している敵なので、二体でも行けると言う判断をして、狩ることになった。


しかし、すぐに次が見つかったこともあり、僕も恵麻もまだクールタイム中だった。この敵には朝陽を囮に、碧と理央を中心火力として戦うことになった。


「碧! 今だ!」


朝陽が引き付けたエウロザウロを、碧のロングソードが一閃する。ここで碧の成長がわかりやすく見られた。最初の一撃、これで3000を超えるダメージが表示される。さらに延焼ダメージは一万近くが連続で表示され、最初に戦った時より、大幅に火力がアップしていた。


さらに理央の魔法も強力になっていた。残ったもう一匹のエウロザウロに得意の氷結魔法を放ったんだけど、これが異常なダメージを叩き出す。35235、弱点属性でもない氷結魔法で、三万台の高ダメージ、おそらく、レベルが上がっているのと、氷結属性を強化するスキル【氷結の極意】の効果だと思われる。


二人の火力で二体とも難なく倒すことができた。これにより、ヒマリのレベルが50に上がった。さらにアイテムもドロップする。


【RRR】指輪

【RR】マジックアイテム

【素材】血染めの鎌


「やった! レベル50になったよ!」

「早速装備してみろよ」

「うん!」


ヒマリは嬉しそうにライトニングボウガンを装備した。そしてカチャカチャと音を立てながら何度も構えて、何かを狙う仕草をする。無垢に嬉しそうな表情をするヒマリを見て、僕もなんだか嬉しくなってきた。


「ねえ、ねえ、早く次のモンスター倒しに行こうよ!」

「そうだな、また、健太のレベルが50になってねえし、もうちょいレベルを続けるか」


そのままの流れで、次のターゲットを探す、次に見つかったのはあの群れで行動する、ギドラスであった。数も多く、嫌な相手なので僕はスルーを提案したけど、ヒマリがやる気満々なのと、恵麻と朝陽がライトニングボウガンの性能を見るにはいい相手だと戦うことが決まった。


ライトニングボウガンの性能を見るにはいい相手だという意味が、ヒマリの攻撃を見て理解した。


ライトニングボウガンの最大の利点はその殲滅力にあった。一体に放った雷撃ボルトは、命中すると、大きな雷を生む。それは近くの敵に連鎖的に広がり、敵の群れは雷の鎖で繋がれたように拘束して雷撃を与えつづけた。さらにショック効果で敵は一時的な麻痺効果により、その拘束から逃げることもできなかった。


ライトニングボウガンの一撃で殲滅、二十近くいたギドラスが雷のダメージで全て消滅した。一気に多くの敵を倒したことにより、レベルも一気にあがる。しかし、アイテムドロップは渋かった。


【素材】獣の皮

【素材】ギドラスの牙×3

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