第18話 さらなるレア装備

残るは眠ってるアーマーザウルスだけだ。それを倒す為に、理央はさらなる魔法の詠唱に入る。


「よし、寝ているのなら俺にもいけるかもしれない」


アーマーザウルスの固い鱗鎧にはじかれ、碧のロングソードは傷も付けられなかった。延焼ダメージは傷口を媒介に発生する為、アーマーザウルスには効果を与えられなかったけど、確かに寝ている対象にならやりようがありそうだ。


碧はゆっくり寝ているアーマーザウルスに近づき、鱗鎧の無い部分を狙ってロングソードを突き刺した。狙い通り、その傷口から炎が吹き上がり、アーマーザウルスは炎に包まれる。そしてメッセージに延焼ダメージが流れる中、理央の魔法の詠唱が終わった。


「ライトニングボルト!!」


この一撃で、延焼ダメージで弱ったアーマーザウルスを致死させるには十分だった。炎と雷撃で消し炭になったアーマーザウルスは消滅した。


とうぜんのようにレベルアップを知らせるメッセージが流れ、さらにドロップアイテムが表示される。


【UR】アクセサリー

【LR】アクセサリー

【RRR】軽装鎧

【素材】鋼鱗×5

小魔元石


「おっ! アクセサリーだ!」


このドロップ結果を見て、全員の声が揃う。


「よし鑑定しに拠点に戻ろう!」


すぐに恵麻が鑑定に入る。最初は【UR】アクセサリーだ。


「あれ……これはちょっと面白いかも」

「どうした、神補正なのか?」

「いえ、そうじゃないんだけど、このイヤリング、面白い効果が付いてたから」

「どんなのだよ?」

「スキル【毒の贈り物】眠り状態や麻痺状態にした対象に追加でLv120猛毒を付与するだって」

「なっ! ちょっと待てそれってさっき拾ったスリープタクトと無茶相性が良くないか」

「うん、さらに言うなら確率での付与じゃないから確定で猛毒状態にできるみたいだし、他にも300%毒ダメージアップとか毒状態の敵にスローの効果を付与するのとか付いてるから、凄いかも」


「そうなるとその装備は恵麻が使うのがいいな」

「そうだね、毒ビルドとかちょっと嫌だけど、使えそうだから仕方ないよね」


さらに【LR】アクセサリーの鑑定に入る。そのアクセはさらに驚異の効果を持っていた。

「……── ちょっとできすぎで怖いんだけど……」

「どうした?」


「結果から言うと、このイヤリングも私が装備した方がいいかもしれない」

「どういうこと?」

「スキル【状態異常の神才】眠り、麻痺、毒、石化、凍結、腐食の効果が、耐性を無視して確定付与となる。しかし、無効耐性にはその効果は適用されない」


「すげー絶対に状態異常を付与できるのか!!」

「無効耐性には効果ないみたいだけど、高耐性くらいなら貫通して効果があるみたい」

「いや、それでも凄く強いんじゃないか?」

「でたらめの強さだと思う。これがあれば、いろんな重複効果が考えられるし、どんな強敵にも通用する攻撃手段になると思う」


さらにLRイヤリングには全状態異常耐性と全ステータス50アップも付いている神装備であった。これはやはりというか、恵麻が装備することになり、彼女は一躍主戦力に躍り出る。


さらに鑑定は続き、【RRR】軽装鎧の鑑定が終わる。


「これは超絶微妙装備だけど、健太にいいんじゃないかな」

「超絶微妙装備でどうして僕にいいと思うんだよ」

「ドロップ効果のアップするスキル【強欲の賢者】最終的なドロップ率に対して、二倍の効果アップを付与する。これには品質向上効果も含まれる。これは健太のユニークスキル大幸運++の効果をアップさせるじゃないかな」

「おおっ、そりゃいいじゃねえか。なんだかんだいって、このPTのドロップがいいのは、健太のユニークスキルのおかげって可能性が高いからな」


自覚はないけど、そう言われたらそうかもと思う。だけど、そんなドロップ確率アップ要員だけではなく、戦力として役にたちたいとは思った。

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