第3話
「それって・・・」
「それって?」
「仏じゃないの?」
「はぁ~?何言っているんだよ!最近は仏像を毎日見てるけど似てないぞ?」
「いや・・・仏に会ったことある仏師も居ないだろうからさ・・・」
「お~C・ロナの銅像とか西郷さんの銅像とかみたいな物か!!」
「いや・・・それらを仏と同レベルに扱うものでは・・・そのクリロナとは何者だい?」
「で、そのパンチ、え?C・ロナ知らない?・・・何時代の人間だよお前・・・」
常識を知らないと言いそうな目で私を見て来るが、私の前世では聞き覚えの無い名前だ。
多分は私の前世の死後に有名になった者であろうがその内色々と聞いてみるのも面白そうだ。
しかし、此奴、口が悪いな。
「う、うるさいな~・・・それにパンチじゃなく仏様!!」
「お、おう・・・仏様が「お前は修行が足りぬ!来世で魂を磨け!!」って言ってさ~偉そうに!!」
「え?今のモノマネ?仏様の?それに偉いからね!偉い人物、いや、人物じゃないな・・兎に角、偉いか方だからね!!」
「お、おう・・・」
私の勢いに気圧されたのか引き気味に返事をする周建。
坊主の癖に仏様に向かって「偉そう」とか言うなよ!!
あ~でも6歳から寺暮らしか・・・出自は
「それで気が付いたらこの時代に居た訳~」
「そうか・・・」
「あれぇ~「御座る」はいいのかな~?」
「もういい!!」
心配していたのに何て言い草だ!!
室町ヤフーーー!!とか思って「御座る」語尾で意外と楽しんでいたんだけど、中二病的に見る者がいると知ると凄く恥ずかしい事に感じて「御座る」とか付ける勇気はない。
それにしても、私は仏様にも神様にも会っていない・・・
気が付けば赤ん坊だった。
やっぱり凄い負けた気がする。
「それでさ~俺って何者?」
「え?・・・」
「さっき一休宗純って言ってたけど有名人?」
「そ、う、だな・・・」
「へ~何した人?」
「教えて良いのか迷う」
「え~問題無くない?」
「そうかな?え~と・・・僧侶で」
「あ~今それだからそれは知ってる~」
「あはははは~そうだよな~それから詩人で」
「詩人!!なに?それ?」
「門松は冥土の旅の」
「一里塚目出度くもあり目出度くも無し」
「え?知ってる?」
「知っていると言うか去年?それを読んだぞ」
「マジか・・・」
マジか!!こいつまさかの詩才あり?本物の一休宗純と同レベル?・・・いや、此奴は本物の一休宗純だったわ・・・
「おう!何かビビッと来た!!」
「そうか・・・」
才能があるから此奴は一休宗純に転生した?・・・凄い負けた気がしていたけどなんか納得してしまう自分がいる。
「でもさ~この時代って遅れてるよね~」
「まぁ現代人の前世持ちにとってはそうだな」
「はぁ~〇〇の完結とか気になるんですけど~」
「あ~あれは面白いから続きを知りたい」
「お!あんたも読んでたの?」
「ああ、アニメ化がどうとか言う話が出ていたな~」
「はぁ?マジでそんな昔のこと言ってるの?」
「いやいや、あれより今は昔だからな!」
「おう、そうか~ところで、今何時代なの?」
「今は室町時代の足利義満様の時代」
「へ~室町ってことは戦国時代より前?」
「そうだ・・・」
周建の語った事が少し気になる。
あの漫画の続きも気になるが、それ以上に私よりも先の時代をこ奴は知っているという事だろう。
私が死んだのは朧げではあるがあの漫画のアニメ化前後?当時の私でも知っている漫画で、国民的な漫画と言える程の人気を博していて私も興味から読んでみて嵌った。
今度詳しく続きの内容を教えて貰おう。
話し込んでいると寺に訪ねて来る者が居た。
「また来たよあの禿げ!!」
「いや、お主も禿だろ?」
「俺は剃ってるの!!」
「左様か・・・」
「あの禿が来ると
あ!これ知ってる!有名な頓智話の例の話だ!!
「お~これは周建じゃないか」
「ち~す、
「おや、これは蜷川様!このような所に何か御用で?」
「おい!久兵衛さん!この様なってのはどういう言い草だい!!」
「お~これはすまんすまん」
多分、皮・革の販売をしている織物屋の久兵衛をあの手で懲らしめるんだろうな~とニンマリとしながら二人のやり取りを見詰めていると、久兵衛が改めて話してきた。
「蜷川様はこちらに何か御用でしたか?」
「特には無いが仏様を拝みにな」
「左様ですか・・・」
「そうそう、そしてそこの小僧に色々聞いていたのよ」
「ほう~周建がね~」
訝しむ様に久兵衛が周建を見る。
まぁ日頃の行いが悪いから疑われているんだろうな~などと思っていると、周建が胸を張って言い放つ。
「偶にはちゃんとするんよ~どう?見直した?」
いや、見直すも何も絡んで来て世間話した程度だろうが!!
お調子者と言うのはこういう者を言うのだろうと思うし、続きの頓智話になったであろう出来事をリアルタイムで見たいと思い様子を見ようと心に決めた。
「そうかいそうか、わかったわかった、和尚様は居られるか?」
「久兵衛さんまた囲碁か将棋?」
「そ、そうだ・・・」
「打ち始めると長いからな~」
「う、五月蠅い!居るのか居ないのかい?」
「あ~居る居る」
「そうかい」
そう言って久兵衛は去って行った。
さて、久兵衛が来る時に行き会わせたいからな~どうしようかと考えていると、周建が声を掛けて来た。
そして、この件に巻き込まれるこことなった。
〇~~~~~~〇
C・ロナは2003年からマンUなのですが、活躍し世界的に名前が有名になったのは2006-2007シーズンで、新右衛門さんはそれ以前の人間?若しくはサッカーに疎い?感じです。
2008年にはR・マドリードへ移籍しますのでその頃にはサッカー知らない方々も名前くらいは知っている存在になって行きます。
次はあの有名な太鼓の話!!
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