第11話 最強への道、始動!
「城を乗っ取りに来た? たった二人のガキでか? 笑わせるなよ」
門番は刀を抜いた。
一条さんはイキイキしてる。
いきなり六人いた門番の一人に殴り掛かった。
「コイツ! 殺せ! 敵襲だ!」
ああ、まずいよ、こうなったら当然ボクも仲間と思われて、
「死ねガキ!」
ですよね?
やるしかないか……。
死なないように殴ったつもりだったが、門番は盛大に吹っ飛んだ。
「クソ! 気をつけろ! こいつらただのガキじゃねえ!」
一条さんは既に門番を三人もボコって戦闘不能にしていた。
強すぎるよこの人。
すると城から騒ぎを聞き駆け付けたのか、なんか強そうな恰好した女の人の様に綺麗な顔をした人が出てきた。
でも髪の毛短いから男の人だよな。たぶん。
「うちの騎馬兵三人が帰ってこないと報告を受けていたが、まさかやったのは貴様等か?」
あ、それボクがやりました。
って言ったら殺されるかもしれないんだよなぁ……黙っとこう。
「ふん、それならばここにいる我が一条の帝の末裔、帝、一条 光の征夷大将軍、ソラがやってやったわ!」
「なに言ってんだよ一条さん!」
「ほう、どっからどう見ても雑魚にしか見えないが腕は立つ……と、国でも興しに来たか、それもたった二人で、いい度胸だ。その度胸に免じてハンデをやろう。一発好きな所を殴れ」
「ソラ、チャンスだ! 殴ってやれ!」
ああもう! ボクの松前藩訪問計画が滅茶苦茶だよ!
「じゃあ一発殴りますよ、逃げないで下さいね」
「早くしろ」
ボクは全力でキレイな顔をした強そうな人を殴った。
「やああああああああああああああああああああああ!」
拳は腹部を貫通し、キレイな顔をした人は死んでしまった。
「バカな……、なんだ……この強さは……グフッ」
という死に際のセリフを残して。
その時、大量の経験値が入ってステータスが一気に上昇した。
門番は城に逃げ帰った。
「ヒ、ヒイイイイイイイイイ、ミサオ様がやられた!」
「逃げろおおおおおおおおお!」
「ソラ、この刀を使え」
一条さんは門番の刀をボクに放り投げた。
ボクは刀を軽く振ってみた。
縦に振り下ろしただけだったその行為は、かまいたちを発生させ、松前藩の城を崩壊させた。
ボクの最強への道が今、開けようとしていた。
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