第32話 サイレントとの会話

「アース型である青山には、精霊型のように攻撃を軽減できる『エレメントフィールド』や、魂・変化型の攻撃を無効化する『ソウルウォール』みたいな防御機能を持たない。つまり、私の攻撃を防ぐことはできない」

「それは頼もしいことだ」

 サバイバルナイフを振りながら心強い言葉を呟くサイレントに、頼もしさと期待の眼差しを向けるリカード。

 今、もっとも波に乗っている暗殺者としてリカードと共に必ず出てくる女性。性別以外は誰も知らず、彼女の暗殺の仕方から取られたのがサイレントと言う名だ。

 精霊型のDIFで、音と闇の精霊と契約している彼女は、自分を含めた周りの音を消し、さらに闇で覆い隠して視界を奪い、混乱しているところを死角から急所を狙って命を奪う戦法を得意としている。

 その卓越した暗殺技術は華麗で護衛をしていた者も、気づいたらすでに護衛対象が死んでいた、と言う程で、リカードよりも多くの任務を成功させてきた彼女も、さすがのカルロス・ゾードの前では無力だったようだが、あれは自然災害みたいなものなので致し方ない。

「あなたが戦闘を始めた段階で私も動くわ。あなたが青山を暗殺できればそれでよし。もし不可能だと判断したら、私が暗殺できる範囲に近づくまで、時間稼ぎをしてくれると嬉しいわ」

「そんな場面は来ないと思うが……了解した」

「ふふ、ならお願いね」

 そう言ってサイレントはリカードの前から音もなく消えた。

 

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