3話 問題について
翌日
この日から授業に入る教科もあり、
早速1限の数学がそうだった。
問題を解いていきながら勇人は先ほど
担任である中瀬先生の話について
考えていた。
『BR棟、荷物を置く場所、か』
今日の朝のHR
荷物をどこに置くかの話の際先生が言っていたことだ。
なんでも授業で使わないものや食べ物は
別の棟にあるBR棟と呼ばれる場所の部屋に置いておくらしい。男女別で部屋が用意されておりおまけに休み時間以外は鍵を掛けておけという始末
普通荷物は教室のロッカーや
廊下のロッカーに置いておくものじゃないだろうか?実際中学の時もそうだった
『色々対策してるんだろうな
過去問題になったことが起こらないよう』
ようはBR棟の存在は盗難防止ということなんだろう。よく金銭の類いがなくなるという話を耳にする。実際親にも釘を刺されたわけだしな
『それに学校の敷地内でのスマホ禁止
普通休み時間のみなら使えるとか
じゃないのか?』
休み時間にも使えないならもう使う場所はないだろう。これも何かの対策だろうか?
SNSとかの
「悪りぃ勇人ここ教えて」
「あいよ。ここは公式を当てはめて、、」
ちなみにこのやりとり、3回目です。
どうやら木村はあんまし勉強が得意ではないようだ。
おかしいな。中学範囲の振り返りの問題のはずなんだけどなー
「なるほどそういうことねー
あったま良いな勇人!」
「そこまでだぞ俺。まぁ比較的数学は得意だ
けど」
「頼もしい味方がいて安心するわー」
「少しは自分で考えなさいな」
そんなこんなで
午前の授業は終わっていった
底辺なんて呼ばれているが少なくとも今のところ目に見えて困ることはない
授業のレベルやペースは確かに低いかもしれないがそれまで。問題のある生徒も今のとこいない。これからだろうな
昼休みになった
俺は飯を持ってきていないため
一階にある購買に向かう
ここ陽千高校は食堂がない
弁当をもってくるかコンビニ等で買ってきて食べるのが主流だ
「焼きそばパンとサンドウィッチください」
「はいよー」
購買のおばさんにお金を渡しパンを受け取る
「お、いたいた。おーい勇人ー」
遠くから凌哉が小走りで走ってきた
「飯一緒に食べないか?」
見れば少し遅れて大二郎も来ている
「おう、いいけどどこで食べるんだ?」
「BR棟のベランダで食べよう。
大二郎もいい?」
「いいねぇ、ベランダだから
先生来ないしスマホ触れるかも!」
2日目からルール違反かい!
「バレないようにしろよー?」
「甘いな勇人。俺がバレるとでも?」
「フラグじゃん」
そうして3人でBR棟の部屋のベランダで昼食を取った
ちなみに大二郎のスマホは
見回りにきた担任の中瀬先生にバレた
見事にフラグ回収して怒られてた
ドンマイ
「やっぱ工藤君だ!陽千高にきてたんだ!」
「工藤君?」
「そ!サッカー部の時さ、、、」
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