第132話 館にある本物の怖い鏡?
俺のメンタルはもう限界を迎えている。脅かし、におい、音。五感を揺さぶり恐怖を与えてくる。だいぶ奥まで進んできたからそろそろ終わると思う。双葉がいなければやばかった。あいつが7割程度仕掛けに気づいて俺に説明してくれたおかげで途中でリタイアをせずにすんだ。
突然、鏡に映る自分の姿が歪み始める。影はもう完全に背後に立っており、その冷たい手がゆっくりと肩に触れる感触が伝わる。息が詰まるような恐怖の中、鏡に映る自分の目が、徐々に黒く染まり、まるで魂が吸い取られるかのように無表情になっていく。
「最近の写真技術の応用かな?人の表情をいじれるのすごいね」
「そうだな」
鏡に映る自分自身の姿が、まるで館そのものに取り込まれようとしているかのように感じられる。
突然、鏡の中の影が顔をこちらに向け、冷ややかな声で囁く。
「もうおしまいだ。お前もこの館の一部になるのだ。」
これは技術の発展そう思い自分を保っている。ものすごく怖い。だって俺がしてない表情で声をだしてきている。
「りんくんもう行こ!」
双葉が腕を引いて走っていく。
「どうした!」
「あれおかしいって!」
双葉の手は震えている。
「りんくんの表情が変わった。私は技術だと思った。だけどおかしい」
思い返してみる。あの時、鏡に俺が写っていた。そしてその顔が俺に変わった。双葉が後ろから指摘をしてきた。そこからさらに表情が変わり声が聞こえるようになった。それだけでものすごく怖い。だが、双葉は他のものに気づいてた。鏡となると見えてるものか。ほかに何か見えただろうか…。いや俺しか映ってなかったともう。
「降参だ何が見えたんだ」
「逆!!私りん君の後ろにいたのに私が写ってなかったの!!」
一瞬思考が停止した。そして思い返し双葉がいないことを思い出す。
「え、とつまり」
「うわ!!!」
二人で叫びながらはしりだした。そこからの仕掛けなどおかまいなし本当の心霊現象が起こっている。
ようやく館の出口を見つけ出し、必死でその扉を開け放つ。空は晴れすがすがしい。ようやく怖い空間から解放されたんだな。
「ようやくついたね」
「お疲れ。マジで怖かった」
今回のことは他の人には話さないと誓い。そのままほかの人たちがいそうな方向え歩いて行った。怖い体験でもしてしまったがなんかんやリタイアせずに終わった双葉のおかげでだいぶ楽しめたと思う。これ以上行くことはないだろうからとてもいい経験だった。最後の体験を抜いたら。
この館にある鏡は複数の人と一緒に行くとさらに怖いことが起こるといわれている。それを見つけたあなたはより恐怖にいざなわれるでしょう。
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