第129話 アトラクションでなく館!
双葉と上野と一緒にホラー系アトラクションを目指している。
「もう少しでつくな」
「??」
双葉が不思議そうな表情を見せる。
「ほらほらさっさといくべ」
双葉は笑ってきた。
「何をいってるの?そんなちんけな乗り物乗るわけないじゃん」
双葉は何をいっているか理解できない。ホラー系と言ったらここだけだろ。
「ま、ついてきて」
俺と上野は戸惑いながらも双葉についてく。双葉は少しうきうきしている。たしか依然怖い系の奴で遊んだ時全然怖そうにしておらず楽しそうにしてたな。嫌な予感しかしない。
「あの双葉さんいったいどこに行く予定ですか?」
「幽霊館だけど?ここすごいんだよ。こんな夢の世界なのに一個だけやばいお化け屋敷あるんだよね。楽しみ~」
双葉がそういうということはレベルははんぱないだろうな。
「えーと。りんたろうっち俺、大和さんたちのとこいくわ」
声が震えている。やはりノリと勢いでいっただけでホラーが得意でなかったか。
「逃がすかよ」
もちろん止める。俺だって得意なわけでない被害者は道連れにする。
「悪いな」
しかし上野は俺の引き留めをうまくかわし走っていった。あいつ運動神経いいのか。まったく。
「二人になったね」
「今なら場所変えてもいいぞ」
「せっかく来たんだから行きます」
終わった。この後ダウンをして迷惑をかけるのは俺のようだな。
双葉は俺の腕にしっかりと腕を絡ませて思いっきり外さないと逃げられないようにされた。こうなると双葉が転ぶと悪いし抵抗もできない。
近くに来るとだんだんと暗くなっていく。恐怖を強く感じてくる。これはあれだな心臓に人はお断りしているやつだな。
「っさいくよ」
腕のつかみがさらに強くなる俺を何があっても出させないようだな。
「わかったからそろそろ腕を外してくれ」
うまく俺も逃げよう。
「つべこべいわずいくよ」
しかし全く外してくれない。そろそろ覚悟を決めないといけないな。
「大丈夫だよどうせ作り物だから映像より楽しくないから。ちなみに途中退場の扉あるみたいだけど気絶しない限り使わせないから。最後まで付き合ってね」
途中退場できるって本当に怖いやつだ。双葉はうきうきして今日一番テンションが高い。
「わあかった終わるまで付き合ってやる」
「ほんと!!ありがとう」
すごくうれしそうだ。
「だが、本当に無理だとわかったら頼むからリタイアさせてくれ」
「仕方ないな。本当に無理な時はいってね」
双葉が寛大な性格の持ち主でよかった。
「もちろん検討だけはしてあげる」
こいつ鬼だな。ここまで抵抗をする隙を作ろうとしていたが無理だな。
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