第69話 調査員木佐山
木佐山と別れてからは普通に家に帰るいつも通り夕飯を済ませた。
「ところで調査ってなんだ?あいつの前で隠すために黙ってたんだろ」
椎崎は木佐山に対して俺らの関係をまだ隠そうとしていた。だから、調査の話をするそれだけで話せる関係とつながることを避けたのだと思う。
「さすがですね。彼女は頼りになるんですよ」
話してくれるようだな。
「わかりやすくいうと犯人探しです。今回でいえば私と大和君が付き合ってるとかデマを流した人を探させてました。主犯は見つけたのであとは関係を立つだけです」
普通にヤバイことを軽くぶちまけてやがったな。調査というのは彼女の椎崎を観察する能力をいかしての犯人探しか。すごい怖いことだが木佐山なら普通にやる気がしてしまう。
「お前それ知ってて俺に話けかよ」
このことを踏まえると椎崎は事前に回避可能だった俺と話さないをせずにあっさりと予想をたてられた。これくらいの危機管理椎崎ならできると思うのだが。
「むしろ警戒させないためのそぶりだったんですけどね。木佐山さんの弱点は私に関するもの以外には極端に無関心であることです。なので、まだ学校ではまともに接触していない草君と私を接点をもう立ててると思いませんでした。初対面ぽく話始めることでここをきっかけに仲良くなったとシフトチェンジするのが自然かと」
要約すると椎崎の予想以上に木佐山が俺のことを警戒していたってことか。椎崎の顔から読み取るほどすごいやつだし普段の教室を見る目からも何かを読み解いていたのかもな。言語化するだけですごく怖いんだけど。
「そんやつに隠す意味あるか?」
「いいじゃないですか。私のせいでだいぶ疲れてるんですから休む時間ができても」
「何言ってんだお前」
どうやらストーカーされすぎて頭をおかしくしてしまったようだ。
「しばらくあなたに付きまとうと思います」
「は!」
「あなたが許可したんですからね。責任もって彼女と仲良くやってくださいね」
許可ってそういうことか!!やらかした俺の自由がなくなるのか。それはきついぞ。
「ついでにもう一つの事件も解決できそうですし」
「なんのだよ」
「秘密です」
俺の自由がなくなったこれから大変な日常が始まってしまうのか。引き受けたのが失敗だった。少しでも木佐山に感心したのが失敗だったんだ。あいつはあのままのやばいやつ。そう割り切ってなるべくかかわらない世界を構築するのが正解だったなんて誰が予想できたよ。
「一応いいますけど嫌われなければクリアですので。くれぐれも嫌われるような行動はしないように」
明日から不安だ。
「椎崎様からずっと頼まれている草加倫太郎の事実調査も進められる。噂を広めた犯人すらまだわからないままだしここで接触して犯人を見つけよう」
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