第59話 くじのあと

「最悪だ」

「俺はうれしいぞお前と一緒に活動できるのは」

 室内にいるはずが直射日光を浴びせるような笑顔を見せてくる大和。

「りんくんがやるなら私も立候補するんだった」

 双葉の方はひどく落ち込んでいる。その情熱俺がもらいたいものだわ。

「そういえば椎崎さんが立候補したらしいぞ。いろんな連中が嘆いていた」

 椎崎も予告通り立候補したようだな。俺がやることが決まったの知られたらめんどくさいな。

「早速明日からあるようだからな」

「大和。俺はやる気がない。タスク遅延をしたくなかったら俺を手伝え」

 心の中では誇らしげに手を掲げる。大和が半分、椎崎が半分手伝ってくれるとしよう。そうすれば俺の仕事はなくなる。俺の勝ちだ!。

「俺にできる範囲であれば手伝ってやるから」

 もうこれの大勝利だ。

「椎崎さん。本当に大丈夫ですか?あれがいるんですよ」

 窓の奥から椎崎の取り巻きの声が聞こえた。あいつらもあきねーな。

「大丈夫ですよ。彼女も悪い人じゃないので」

 彼女?今回は俺のことでないのか。

「何かあったらすぐに読んでくださいね」

「男が草加で女が木佐山ってどういう人選してるんだよ」

 俺はまだしも木佐山も警戒されている。そこまで目立ってる気がしないし、俺みたく噂も全然聞いたことがない。

「またあの人たち」

 双葉が立ち上がる。

「さすがになれろよ」

 俺の声を聴いて怒りながらも席に着く。

「ほんとお人よしなんだから」

 いつも通りの会話をしているとき大和が悩みだす。もしかして対応策を考えてくれているのか。ほんといい人だろ。

「木佐山さんって。草加超えるほどの噂あったかなって。あの子おとなしいほうだろ」

 大和でも把握していないようだ。双葉はまだ一か月くらいだし知るわけないよな。

「わかんないな。そもそも初めて名前聞いた」

 同級生をちゃんと見てやれよ。同じクラスだろ。

「草加は?」

「俺がしるわけないだろ」

「だよな。少し探ってみるわ」

 え、なに問題児ポジションは俺じゃなかったの?というかこのクラス問題時の集まりかよ。

「俺は聞ける奴いないしまかせるわ」

 っといってみたものの答え知っている少女と仲いいしあいつに聞けば即解決だろうな。

「いいなぁー楽しそうで。そうだ来年は三人でやろうよ!」

 もう一年前の話を始めるのか。

「俺はいいぞ。あ、でも俺と草加が同じクラスになったらできないなw」

 何笑顔でいってるんだよ。お前みたいに進学コースにいくきはねーよ。

「俺はくじに外れない限りやらん」

「来年はくじ引き信じないと」

 来年の俺は実行委員をやるのだろうか。まだ今年のも始めっていないのに軽く想像してしまった。

 

 

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