第46話 謎の強者
色々あり椎崎を迎えにきた人と会うことになった。大和に連れられた先は保健室かと思いきや普通に駐車場である。
そこに明らかにほかとは向かうと別格の赤い高級な車が目に付く。そこに1人の女性が立っていた。
「連れてきましたよ」
「ありがとう。へぇ君が」
オーラが半端ない椎崎からかすかな幼さを取り除き全てにおいて椎崎の上を越えると思えるほどの綺麗さ。母親ではないな流石に見た目が若すぎる。とはいえ、あいつ1人って言ってたし姉ってわけでもないよな。
「人待たせてるのでようがあればなるべく手短にお願いします」
加えてこの人からは何か危険なオーラも感じる。それに、大和が近くにいる状況でこちらの素性をバラすわけにはいかない。
すると女性は笑みを見せた。
「警戒されるほど私は怖くないよ」
そしてするどいまなざしが俺を襲う。感じたこともない恐怖。
「あれ図星だった?君、わかりやすいね」
からかってきている。女性の手のひらの上で踊らされている。
俺の苦手なタイプだ。椎崎以上にやっかりな人種なのは確実。
「俺は先戻ってるから終わったら来てくれ」
そしてこのタイミングで大和がいなくなる。まってくれ。俺をここで一人にするな!
そう思ってもなぜか声がでない。
「二人になったね。これで会話ができそうだね」
「どこまで知ってるんですか?」
大和が消えて俺が話せるとわかるってことは椎崎からある程度話は聞いているはずだ。問題はどこまで知っているか。余計にこっちの情報を話したくはない。
「なーんも。これからは何も聞いてない」
車で寝込んでいる指をさす。
「私が知ってるのは君が隣に住んでることだけ。あとはさっきの彼が渋っていたからそこからさっしたくらいかな」
大和はいいやつだった。俺がわけありとわかって守ろうとはしてくれたようだな。なら、今ここで放置するのもやめてほしかった。
「そうですか。なら、俺からは言うことないので椎崎に聞いてください」
よしいい感じに立ち去れる言葉がいえた!
「これの何がいいの?」
しかしその立ち去るそぶりを止めるかのように質問を飛ばしてくる。
「あ、今答えなくてもいいよ。どうせいつでも会いに行けるし」
そうだ。この人俺が椎崎の隣に住んでること知ってるんだった。こういうのは先延ばしすればするほど答えずらくなるんだよな。
「家が近いから一緒にいるだけ。あとは弱み握られてますから」
「なるほどね。ますます気になってきたな。でも、そろそろ起きそうだし帰ろ菅あ。あ、私と会ったことこれに話してもいいけど、身の安全は保障しなってだけ教えておく」
さっきから椎崎への呼び方がひどいな。俺に挑発しているのかそれとも普段からなのか。
「俺からもいっすか?」
「なに?特別に答えてあげる」
「あなたは椎崎のお姉さんですか?」
義理の姉妹でまだ打ち解けれていないなら一人っていっても納得いく。
「そうだけど?」
「そうですか」
椎崎にもこの人を隠したい理由があるのだろう。この人も椎崎には話されたくなさそうだし。よその家族関係だし気にしないでおこう。
車に乗り走りさっていく。姉とはわかったが名前すら聞けなかった。これからもからまれるのか…。
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