籠ノ独人
かごのぼっちの
ダークサイドです
あまりいい話ではないので
オススメはしません
私のことは嫌いになっても
構いませんが
こんな子供も居るのだと
言うことを
覚えていてくれると
嬉しいです
──────────────
かごのぼっちと言うペンネーム
籠ノ独人
僕が小学生の頃
家庭環境の不和
と
学校のいじめ
そのへんが原因だった
現実から逃げたくて
全てを拒絶して
五日間
押し入れに閉じ籠もったことがあった
しかし
親は頑なに押し入れを開けなかった
兄弟はバカにしてからかった
学校は何も言って来なかった
寂しくて
悲しくて
悔しくて
人が嫌いになって
この世がどうでもよくなって
餓死して死んでもいいと思った
僕は考えた
独りの時間
真っ暗で
布団しかない
押し入れの中で
僕は考えた
自分はまだ小さくて
独りで生きていけない
学校も出なくちゃいけない
家出をしても
行くところなんて
あるはずもない
死にたいけど
死ねない
このまま死ねたらいい
生きるのはしんどい
人間は嫌いだ
先生も
友達も
親も
兄弟も
みんな大嫌いだ
僕は独りだ
どうすれば良い?
何も出来ず
何も思い浮かばず
眠りに就いた
五日目の朝
たまたま家に来ていたお祖母ちゃんが
押し入れの前で僕に
話しかけてくれた
話を聴いてくれた
押し入れを隔てて
無理矢理引き摺り出すでもなく
ただただ優しく
心配してくれて
出て来て欲しいと
他の皆は知らないけれど
お祖母ちゃんは
僕が大切だからと
言ってくれた
お祖母ちゃんが
僕の心を
ごっそりと
救ってくれた
僕は押し入れを出た
お祖母ちゃんに
しがみついて
泣いた
思い切り
泣いた
そのまま寝てしまって
起きたら周りに家族がいて
謝ってきた
お祖母ちゃんが
居たからだろう
僕はもう
誰も信用しない
誰も必要ない
お祖母ちゃんだけが
解ってくれていれば良い
そう思っていた
お祖母ちゃんが
亡くなるまでは
お祖母ちゃんが亡くなった
僕はまた独りぼっちだ
僕は普通の生活を送りながら
心は完全に閉ざしていた
表向きは笑って
平静を装った
大人しい子供を演じ
親を欺き
兄弟を欺き
友達なんて建前だけ
先生なんてまるで他人
それで僕はやっと
普通の子供だった
心の中はグチャグチャだ
みんな死ねばいいと思っていた
ある日
少年Aの事件が起こった
僕は自分がやったのではないか
と思うくらい
共感した
猫の死体は
さぞかし温かかっただろう
人の頭は
さぞかし滑稽だっただろう
ばいもどおきしんは
彼の心の支えだ
彼は異常ではない
彼は普通に
愛に飢えていただけだ
異常なのは
異常を感知できなかった
お前らだ
まだ小さな少年を
寄って集って
大の大人が
悪魔みたいに言う
お前らみたいな大人が
ひとりの少年も
救えないからだろう?
殺された子は?
少年だって既に死んでる
と思った
少年の小説を読んだ
ほら思った通り
そう思った
彼は正常に異常をきたしていたのだ
そんな事もわからない世の中は
やはり生きる価値はない
何でみんな
あんなに平気な顔して
生きてられるんだろう?
何が楽しくて
生きてられるんだろう?
人間なんて所詮
地球に湧いたバクテリアと同じ
地球を喰い物にして
死んで行くだけの蟲だ
だってほら
地球だって悲鳴を上げてるじゃないか
痛い痛いって
言ってるじゃないか
お前らが居るから
苦しいんだって
聞こえないのか??
もう限界なのに
まだ戦争なんてやってるバカは
何の生産性もない政党を選ぶバカは
つける薬だって無いだろうよ?
お前らが息絶えるだけで
救えたかも知れない
この美しい地球を
殺すなよ!!
僕は独りだ
独りぼっちだ
今も心の籠の中で
ひとりさえずる
かごのことりだ
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