第15話 『15 ワータイガー族は強い』

『15 ワータイガー族は強い』


 暗部団の戦闘によってワータイガー族は押される一方に。

 しかし女王シルバーナは違った。

 ファイト団長が屈していて、死にかかった状態。

 しかもタイガー女3獣士は強かった。

 聖騎士ガナドルは傷だらけで戦えそうにない。

 勇者クリシスですら、ボロボロになっている。

 こんなにも強いのかワータイガー族。

 

「暗部団も女王シルバーナとタイガー女3獣士に立ち向かうぞ!」


「シュネルも来い」


「はいリデル!」


 リデルの後を追って女王シルバーナに接近した。

 もの凄い威圧感だった。

 遠くから見ていたけど、いざ接近してみると恐ろしい迫力。

 女王の貫禄と言うものを感じた。

 言葉では現せない風格だ。


「暗部団だ、女王シルバーナに言う。撤退しろ」


「暗部団?? 知らんなそんなパーティーは。無名のCランクパーティーなら帰った方がいいぞ。死ぬだけだ」


「私はビラータ。舐めるなよな。神竜剣!」


「神竜剣? ただの冒険者ではないなビラータ」


「剣士リデルは知ってますか、私のことです」


「魔術師ルフィーシャです。ワータイガー族さん、闇に葬り去るわよ」


 ワータイガー族もヤバいがこっちには暗部団の3人がいる。

 決して負けない強さがある。

 そこからは俺も戦いに。

 タイガー女3獣士と対戦した。

 はっきり言って俺よりも遥かに格上。

 勇者クリシスとも互角以上に戦っていた。

 今の俺は魔法でしか戦えない。


「うううううう!」


 タイガー女3獣士のタイガーの尾から攻撃を受けた。

 死んだか?

 あれ、死んでない??

 なぜ死んでないのか。

 確実俺は死んでいてもおかしくはないはずだが。

 レベルか?

 前回の魔族を核熱炎でぶっ放したことでレベルが1000になってしまったのが影響している。

 レベル1000の強さは自分でも想像以上に強くて、死ななかった。

 良かった、レベル上がっていて。


「リデル!! 暗部団かよ!! 騎士団の邪魔するんじゃねえ」


「うるさいところは、変わらないわねファイト団長。私達も参戦します」


「余計なことを」


 ファイト団長と剣士リデルが言い合う。

 リデルは騎士団の団員で剣士だったはず。

 だからファイト団長とも顔なじみってことか。

 お互いの会話からあまり友好な関係ではないのが察しできる。


「ビラータ、キミも来たのか? ここは勇者パーティーが討伐する」


「出来てないでしょ。勇者パーティーでは無理よ、私達の力が必要ですよ、勇者クリシスは隠れていていいわよ」


「黙れ、隠れてこそこそしている暗部団よ!」


 今度は勇者クリシスとビラータ団長が言い合いに。

 確かビラータ団長は勇者クリシスのパーティーに所属していて、コメ料理でケンカして追放されたんだっけか。

 面倒な場面にケンカしないで欲しい。

 ケンカいいとして俺は余裕はないのは攻撃を受けているから。

 

「私の攻撃でも死なないとは、お前も暗部団なのか」


 タイガーの尾が俺に攻撃を。


「おいおい、タイガーの尾さ、そんな男はさっさと殺しなよ」


「わかっているとも次で殺すさ。タイガーの尾の強さを思い知れ!!!!」


「俺も魔法で勝負する。発火!!」


 発火魔法の魔法陣を作る。

 それをいつものように書き換えた。

 核熱炎は使えないのは、ここは王都の中。

 前回は王都の外で何も気にすることなく使えたけど、ここでは無理だ。

 街の中でも使えるのがいい。

 獄火砲。

 これで行こう。

 核熱炎よりは規模は小さいが破壊力はある。


「タイガー女3獣士に向けて放つ。獄火砲だ!!!!」


 魔法陣から魔法が放たれる。

 強力な熱を持った一撃が、タイガー女3獣士に。

 炎の大砲のようだった。


「なんだこれは!!! こいつは危ない、ヤバすぎるぞ!!!!」


「いきなり何これ、火魔法だ!!!」


「逃げないと、死ぬでしょ!!!!」


 ドカーー---------ー------------------------------------------------------------------------------ン!


 女3獣士に見事命中。

 3人とも獄火砲に当たり、吹き飛んでしまう。

 真っ赤に燃えて熱そうだ。


「熱いわああああ!」


「焼け死ぬ!!!!」


「熱いわあああ!」


「マジか? 獄火砲ってこんなに強烈だったのか」


 あちゃああ、これは強い魔法だわ!

 放っておいてなんだが、自分でも驚く。

 まさかタイガー女3獣士を3人とも倒してしまった。

 ヤバいな、また派手にやってしまった。

 リデルに怒られるかもな。

 すぐにリデルの方を見てみると、


「おいおい、シュネルさ、とんでもねえよ、今の火魔法さ」

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