第14話 『14 女王シルバーナとファイト団長の戦闘』

『14 女王シルバーナとファイト団長の戦闘』


 俺達の暗部団は戦闘はしていて、俺も戦闘しながらファイト団長の戦いを見ていた。

 魔術師ルフィーシャが俺に聞いてきて、


「シュネルはどっちが勝つと思う?」


「断然にファイト団長でしょう。俺を解雇してはいますが、実力は知っています。いつも見てましたからね」


「さあ、どうかな。シュネルの言うのが当たるか見てればわかるさ」


 ルフィーシャは意味深な言い方をする。

 その意味は戦闘を見ていて明らかになる。


「バカな、俺の烈火球が効かんとは」


「この程度かよ騎士団の団長は。我らワータイガー族が遥かに強いな。死んでもらおうか!!!」


「ううううう」


 えええええ!!

 ファイト団長が負けた!

 まるで烈火球が効かないし、圧倒的に強い。

 こんなに強いとはな。


「団長、助けます、乱流風剣!! 女王シルバーナを切る!!」


「きさまは聖騎士ガナドルか、邪魔して来たな!!」


 ファイト団長が死ぬと思った時に聖騎士ガナドルが応援に入った。

 強烈な風の剣。

 聖騎士ガナドルの剣は騎士団でも最高峰だ。

 さすがに女王シルバーナも防御はする。


「シルバーナ様、我らも参戦しますよ。聖騎士ガナドルなど食ってやります」


「誰だ3人は?」


「我らはシルバーナ様に使えるタイガー女3獣士ですわ、私はタイガーの牙」


「タイガーの爪とタイガーの尾です。聖騎士ガナドルさん、3人がお相手します」


「タイガー女3獣士まで来たか!! 乱流風剣で倒す!」


 タイガー女3獣士?

 3人の女が出てきて聖騎士ガナドルと戦闘になった。


「俺も戦いをする。勇者クリシスがな」


「おおお、勇者クリシスですか、お相手しますわ」


 勇者クリシスも参戦して激しい戦闘になった。

 しかも後から来たタイガー女3獣士はとても強かった。

 勇者クリシスが来ても、恐れることはない。

 俺はビラータ団長に、


「あのタイガー女3獣士も強いですね」


「強いな。女王シルバーナと3人が居たら、勇者クリシスも負けるな。私達は周りのワータイガー族らを討伐するんだ。少しでも数を減らすことだ。シュネルも頑張ってワータイガー族と戦ってくれ」


「わかりました、戦います」


 周囲には王都の街で暴れるワータイガー族が溢れる。

 冒険者パーティーも来てはいるけど、負けている。

 一人一人が強い。

 俺は覚えたての魔法を使うのを実行しようと思う。

 突風の魔法だ。

 これは風属性の魔法。

 俺にとっては初めて覚えた風魔法。

 突風魔法を使った。


「突風!!」


 使ったところ強さはあまり期待できなかった。

 確かに風の魔法ではあるが、ワータイガー族には大きなダメージはない。

 そこで突風の魔法陣を作った時にファイア(弱)で魔術式を消して書き換えるのを実行した。

 すると魔法陣の術式の半分は燃えてしまうと変わった。

 風矢とあった。

 これで行けるな。


「風矢!!」


 今度は風が矢のように鋭く飛ぶとワータイガー族は痛がった。

 効いているな。

 確実に効果はあったぞ。

 もっと連打しよう。

 風矢を連打して、ワータイガー族の軍団に向けて発車。

 軍団は次々と倒れていった。

 この調子で戦っていけそうだ。

 わかったことは火魔法以外にも風魔法の術式もファイア(弱)で書き換えるのが可能だったこと。

 他の属性魔法でも応用がききそうだな。

 ビラータ団長からは、


「今のはまた新しい風魔法に書き換えたのか。いいぞシュネル。ワータイガー族を圧倒しよう」


「はい」


 俺の風矢魔法も効いていたがビラータ団長の攻撃はもっと強烈だった。

 さすがは勇者クリシスのパーティーにいただけはあった。

 凄い破壊だった。

 ワータイガー族を蹴散らしてしまった。


「なんだあれは、誰だよ、凄い強い女だぜ!!」


「暗部団じゃないか、暗部団のビラータだ。強いぞ!!」


 暗部団の活躍が目立った。

 ワータイガー族を圧倒的に追い込むと、周囲の冒険者らが暗部団の名前を言い出した。

 

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