第13話 『13 女王シルバーナ』

『13 女王シルバーナ』


「ファイト団長と勇者クリシスが来た。ワータイガー族は2人に任せてもいいでしょう、ねえビラータ団長?」


「シュネルはまだワータイガー族をわかってない。あの2人がいて冒険者パーティーが集まって、はたしてワータイガー族とどこまで戦いができるか」


 ビラータ団長は険しい顔を作る。

 余裕がある俺とは正反対の反応。

 

「今のところは騎士団も来たし、騎士団側が優勢にも見えるが私も甘くないと思う、これからが本当の戦いになるわ。まだ女王シルバーナが見えない。マギラスの情報では女王も来るという。今はどこかにいるだろうが、出て来たら形勢はわからない」


「リデルまでも恐れる人なんですね、その女王シルバーナって」


 現在はワータイガー族との戦いは人族側が優勢かと思われた。

 しかし不安もあるようだ。

 そこで後方の方で俺達も参戦開始。

 あまり目立たない場所にもワータイガー族は迫っているので、そこで戦闘となった。

 俺も核熱炎は使わずに、炎上の火魔法にして戦った。





レベルが上がりました

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レベルが上がりました

レベルが上がりました

レベルが上がりました

レベルが上がりました


レベルが1008になりました




 ワータイガー族との戦いで経験値を得る。

 またもレベルアップ。

 今までの弱かった俺では考えられない速度でレベルアップしている。

 もう1008となる。

 

 ワータイガー族は言われたとおりに速い。

 街の中で戦いは激化した。

 剣士リデル、魔術師ルフィーシャも実力を発揮すると、ワータイガー族を逃げ場を失う。

 追い込まれたワータイガー族。

 そこで声が聞こえた。


「ああああああ! やられたああああ!」


「じ、じ、女王、女王だ、女王シルバーナにやられた!!」


「女王シルバーナだああああ!」


 そこで女王シルバーナという言葉が聞こえる。

 あれが女王シルバーナなのか?


「あれあれ、私の聞いている話と違うな?」


「女王シルバーナ、お前も来たかよ。俺は王国騎士団ファイト団長だ。てめえの首を取ってやろう」


 女王シルバーナとファイト団長が対面する。

 俺達は戦闘を止めて、女王シルバーナの方に移動。

 

「ファイト団長か。名前は聞いているが、もう死んだと思っていたけどな、生きていたか」


「当たり前だ。死ぬわけないだろう」


「私の情報では昨日に魔族の大軍が攻めてきたはずだが。攻められて王都はぼろぼろになり、騎士団も戦力が落ちていると思ったんだけどな、まるで王都は無傷だ。魔族の大軍はどこに行ったんだ?」


「あはははははは!!! 魔族の大軍に俺達が負けたとでも思ったのかよワータイガー族らしい発想だ。魔族の大軍なら全滅させたよ。王都も騎士団も無傷さ。魔族の大軍に負けたところを攻めてきたわけか。あはははははは残念だたな!」


「なんと、大軍を無傷で討伐したというのか。あり得ない!! 情報では騎士団と冒険者パーティーよりも数では多かった。相当なダメージを受けるはずだぞ」


「どうやら女王シルバーナは、あの大火魔法のことは聞いてないようだな」


「大火魔法? まさかその魔法で魔族を全滅というのか。まあいいだろう。どのみち魔族も人族も殺す予定。殺す手間が省けたわ。今日は私のワータイガー族が王都を制圧する。この国はワータイガー族の国にする!!!」


「オオオオオ、女王シルバーナ様!!!!!!」


「女王シルバーナ様!!!!!!!」


 女王シルバーナが占拠すると宣言すると、ワータイガー族達はいっせいに雄叫びを上げる。

 女王が来ると動きが変わった。

 もしかして今までは遊んでいたのか。

 劣勢だったのは嘘であったようだ。


「むむ、ファイト団長、敵が勢いが増しました。女王シルバーナが来てからです」


「女王シルバーナで戦力が変わるのかよ。それなら俺が直接女王シルバーナを叩きのめす!!」


「面白い、私が相手になろう。野獣牙!!」


「烈火球だあああ!」


 ファイト団長と女王シルバーナが直接対戦する。

 団長の火魔法に対して女王シルバーナは武器は使わないで、身体を武器にした戦いをする。

 ファイト団長ならいくら女王シルバーナとはいえ、勝ち目はないと俺は予想する。

 ファイト団長は無敵の強さがあるのを女王シルバーナはわかっていない。

 人族が誇る最高の騎士団である。

 

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