第7話 『7 核熱炎の衝撃』

『7 核熱炎の衝撃』


「げえええええええええ!! シュネル、今のはなんだよ!!」


「ファイア(弱)魔法で書き換えたんです」


「平原にいた魔族が全滅だぞ!!!」


 なんだかビラータ団長が慌てている様子。


「核熱炎という魔法でした」


「か、か、核熱炎だってええええ!!!!!」


「はい」


 俺、やっちゃったか。

 敵の魔族のほとんどは全滅に成功したので、魔族の驚異は消える。

 あれだけいた魔族は一瞬で焼けたらしい。



レベルが上がりました

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レベルが1000になりました

突風魔法を覚えました



 なんだこれは!

 レベルが激増してるぞ。

 俺のレベルは戦闘前は15。

 それが結果は1000にまで上がった。

 大量の魔族を討伐したことでレベルアップしたのだろうが、それしても異常な上がり方だ。

 さらに風魔法の突風を覚えた。








 戦闘から本部の地下室に帰る。


「お帰りなさい」


「どうも、ユミン」


 受付嬢ユミンが出迎えてくれた。

 魔術師ルフィーシャが俺を疑うような目で見てくる。


「おいおい、シュネル。話がある。王都の外で使った魔法だ。あれは核熱炎と言ったな?」


「核熱炎でした。ファイア(弱)魔法で核熱炎に魔術式を変えた。とっさに書いたんだけど、魔術書などで勉強はしたことがあって、覚えていたのかしれません」


「ま、ま、まさかだな。信じられないが間違いなく伝説級の魔法とも言われる核熱炎魔法。あれだけの魔族を一撃で全滅。衝撃だった」


「私の想像以上だったわファイア(弱)魔法は。本来は暗部団は闇の組織で、目立たないで活動してきた。しかし今回は騎士団や冒険者パーティーがいる前で、ど派手に戦闘してしまった。まいったな」


「目立つとマズいのですか」


 ビラータ団長が困っている。

 暗部団と言うくらいだし、ひっそりと活動してきたらしいけど俺が目立ち過ぎたようだ。

 以後気を付けたい。

 俺だってあんな凄い魔法が出るとは思ってなかったからな。

 今さらだけど。


「だけどビラータ団長の目は当たっていた。シュネルは暗部団に入れる素質はあったのは証明された。しかし規格外だな。ルフィーシャは世界最高の魔術師の一人。ルフィーシャをも超える魔法をいきなりぶっ放したんだから」


「やるわね新人」


「ありがとうございます」


 受付嬢ユミンから褒められる。


「でも問題になっているでしょう。地上ではいったい誰がシュネルの魔法を使ったのかと噂になる。シュネルだと知っているのは私達しかいない。混乱するでしょう」


「そうね、まあそこは我ら暗部団がやったと知られるはず。他にいませんからね」


「シュネルはファイア(弱)魔法の使い方がわかってきたのだろう。今後も暗部団の強力な戦力として戦って欲しい」


「やります。次は静かに魔法を使います」


 団長からは怒られはしないが期待をしていると言われて嬉しくなった。

 騎士団を解雇された俺としては本当に嬉しい言葉だった。


「本当だな~~、次も暴れたらお姉さんが怒るからな~~~」


「く、苦しいです~~~リデル~~」


 俺の頭を腕でヘッドロック。

 その時にリデルの胸が俺の顔に押し付けられる。

 苦しいけど、柔らか!

 リデルの胸の大きさがわかる。

 このままリデルの胸にと思いたいが、リデルは離れた。

 また暴れたら今のをしてもらえるのか。

 いやいやそんなことしたら、ぶっ飛ばされるだろう。

 剣士リデルは魔剣で暴れていたとは思うが、剣の速さで周囲には気づかれないという。

 魔剣を持っている剣士は初めて見た。


「リデルはなぜ魔剣を持っているの?」


「ダンジョンに行ったときに、拾った。いい剣だなと思ったらさ、急に変な気分になって、魔族も面白いように切れた。魔族を切るまでは良かったけど、仲間も切ってしまったんだ。それでパーティーから解雇されたのよ」


「だからリデルが剣を使っている時は接近しないことね。シュネルだって関係なく切っちゃうわよリデルは」


「接近しません」


 魔剣てヤバいんだな。

 噂には聞いていたけど、本当に仲間だろうと切るようだ。


「魔剣は普通は持てないし、使いこなせない。しかしリデルは剣士の素質が世界最高であるから、魔剣を持っても狂うことはないのよ」


「凄いですね。魔剣にも負けないわけですか」

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