第28話 三島由紀夫vs石原慎太郎

 日本を正常にするためにも、日本人が真に団結して困難に打ち勝つためにも、是非三種の神器を公開して日本のあるべき姿になってもらいたい。

 古代の天皇も、そのようにして日本をまとめていたと思われからだ。というのは日本の未来が心配であるからだ。天照大神がニギギの天孫降臨時に三種の神器を渡したと伝えられているが、それを本気で信じる日本人は誰もいないと私は思いたい。そして、それを何も考えずに生徒に教えた大日本帝国の末路をうれう。今の日本も外国のブランドの服や装飾品は知っていても、一番肝心の日本究極の至宝を知らない人がいる。大日本帝国と同じ轍を踏まないためにも、三種の神器を日本人は学ばければなら5.20ない。

 この当然のことがわからない日本人がいるのは、どういうことだろう。

 かつて三島由紀夫は、石原慎太郎との対談で最後に守るべきものは三種の神器しかないと言った。これに対して石原は、自分の守るべきは自由だと言った。すでに石原は、神器を自由でないと思っている。

 しかし三種の神器の本当の起源は、多くの複雑な問題を柔軟な発想で解決してきた自由な精神の象徴というべきものである。だからこそ尊いのであって日本人は永きにわたって守り続けてきたのである。

 残念ながら今日では、この精神を忘れた日本人が少なくない。そしてこの精神をねじ曲げ忘れたものが富を独占し、都合の悪い歴史をなかったことにして天皇崇拝を強調しはじめている。

 この風潮を正すために、日本人は三種の神器を学ぶ必要があるのだ。

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