第22話 連絡
ヤマトの豪族葛城氏などは、天照族と暗に連絡をとりあう関係となる。
記・紀でも神武東征で天照族と葛城氏などヤマトの臣は戦っていない。神武天皇が即位した場所は、葛城氏の勢力圏内である。その後も、天皇家と葛城氏は姻戚関係は続き天皇家の宮も葛城氏圏近辺が多い。葛城氏は、出雲の手前積極的に賛成できないものの入植に期待をよせていた。
吉備など瀬戸内の国々も協力を打診してきた。盟主役の出雲は争いやもめ事には介入できても内政には干渉できなかった。しかも天照族2.2は難民として移動すると宣言している。困っている人々に救いの手をさしのべることは人道的にも出雲は阻止することはできなかった。天照族はこうしてヤマトに入植する行動にでた。日向を出発し、ヤマトに向かう旅を開始したのだ。記・紀ではこの移動で多くの国や水案内人が協力したことが記されている。しかし天照族のヤマト入植に反対した勢力については長髄彦のみしか書かれていない。しかもその娘婿の驍。速日命は神武天皇に恭順を誓ったと記している。何故反対する勢力がいたことを書かなかったのか。それは天皇家にとって不都合だったからである。神武東征を強行したというのは日本の習慣や風土にはちょっと合わないので、そこそこうまくおこなったことに変更したのだ。
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