第22話 埋もれたギルドと運命の依頼
「ここはギルド?」
『あぁそうさ。埋もれているけど、ここで依頼を受けた冒険者が旅立つところ。埋もれたギルドって言われている。』
2人はギルド受付の前にいた。
「僕達は西のアランド王国に向かうんでしょ?」
『そうなんだけど、途中でギルド依頼があったらと思ってね。』
依頼の掲示板を眺める2人。
『ほら。これなんか旅の途中でこなせそうだよレイト。』
それはアランド王国に行く途中、ちょうど中間地点で遭遇するであろう魔獣討伐の依頼だった。
『ただアランド王国に行ってもなんだから、この依頼を抱えて行ったらどうかな。』
「でも魔獣討伐?僕は経験無いんだけど……。」
レイトは乗り気でない。それを見越したグラッドが言った。
『僕達には魔法石があるでしょ。それだけで十分さ。』
グラッドはさっさと依頼を受け、レイトを促す。
『石の魔獣、バジリスクストーン。これを退治せよ、だって。これは楽勝。君の魔法石と僕の魔法石で一網打尽さ。』
「一網打尽……。そんな簡単なもの?」
『西の国までの道中、何もなければ御の字。バジリスクストーンに出くわしても、消し去ることは容易いよ。』
「そんな簡単な依頼なの?ギルド依頼に載るほどなのに大丈夫?」
『ただ西へ向かうより何か利益に繋がることが大事じゃない?』
「確かに、素で西に行くより何かあればとは思うけど……。」
『じゃあ決まり。この依頼を引き受けて西へ向かおう。』
2人は、ギルドで依頼の手続きを済ませて西のアランド王国に向かうのだった。
「グラッド?西へは山脈を超える?それともこのまま平地を進む?」
『砂の国の魔女の監視が届かないように、山脈を超えるルートにする。ギルドの依頼内容も片付けられるよ。』
レイトは砂漠の中の魔法石を手に見つめていた。
魔法石は依然として淡い光がアランド王国を指し示していた。
山脈を超えるルートを取った2人。そこで運命のギルド依頼に出くわすことに……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます