第2話 見た事の無いもの

僕は自分の見に起きた3つの異変に頭が混乱していた


1つは自分が赤ん坊になり知らない天井を見つめることしかできないこと。

2つ目がホコリのような微細なキラキラと輝く物体が僕の身を包んでいたこと

3つ目が僕はそのホコリの操り方を直感でわかったこと。


ドタ…ドタ....ドタ


誰かの足音が近ずいてくるのを感じた。

そして僕の部屋の中に入り僕の顔を覗き込んで来た。


???「んふ」

少し情けない声を出しながら僕の顔を見て微笑んできた。


僕はこの女性はきっとこの赤ちゃんの母親なのだろうと感じ取った。


彼女の笑みを見ると少し気分が落ち着いた。


そして冷静に考え僕はどういう状況に置かれているのか?、この赤ん坊は僕なのかという2つのの問題があると思った。


この母親のような人に全てを打ち明けるか?

何かをこの人は何かを知っているのか?


................


僕は打ち明けない事にした。

打ち明けたら僕は何も出来ない赤ん坊なのに捨てられてしまうという怖さがあったのかもしれない。

ただそれ以前にこの人の笑みに....母親の温かみに甘えてしまいたくなってしまったのかもしれない。


「どうしたの?」


僕の険しい気持ちを感じ取ったのかそう問いをかけてきた。

僕が悩んでいるのかなぜわかったのか分からない。

これは母の愛なのか?

僕はこれを見たことがないから分からない。


考えにふけっていると、この人はもっと心配そうな顔をした。

僕はこの人を安心させるために万遍の笑みを見せ、安心させることにした。


案の定安心したのかこの部屋を出て仕事を辞めしに行ってしまった。


そしてこれからは赤ん坊の振りをして暮らして行くことにした。


そして11年の月日がたっていた。

僕は少し気味の悪い子だろうと思っていたが、それでもこの人達は無償の愛を分け与えてくれた。


そして11年でわかったことが2つある。

1つ目は僕の家は貴族の家らしい。

もう1つは生まれた頃から謎だったこのホコリのことについてだ。

僕の家は貴族だったおかげで多くのこの世界についての文献を見ることが出来た。


このホコリの様な物は「マナ」というらしい。

このマナを視認できるのは1つの国に200人いるかいないからしい。

そしてそのマナを操る事ができるのは国に50人程度らしい。

ただ、僕の予想だとマナが見えないとそもそも操れる事を知らないため、マナを操れる人はもう少しいると思う。


「お兄ちゃんー」

「あーそーぼー」

「どこいるのー?」

そう考えていると聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「ここだよー」

「リリィー」


妹のリリィが僕の部屋に来たらしい。

「あとでねー」


「なんで遊んでくれないの?」


僕が適当にあしらうと母さんが来た。

「本を読んでるだけなんだからたまには相手してあげたら?」

「レオも本を読んでばかりじゃ疲れるでしょ?」

僕はこの世界の情報を手に入れようとして、あまり面倒を見ていなかったなと思った。


「リリィ何をして遊ぶ?」


「遊んでくれるの?」

「リリィはね隠れんぼしたい!!」


「どっちが鬼をやる?」


「リリィはね隠れたい!!」


「お兄ちゃんが10秒数えるからその間に隠れておいで」


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美しい世界に恋をした @ghfjgub

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