第9話 初!! 探索者ダンジョン探索!
男が美羅のダンジョンから逃げ出してから30分程経たった。
今、美羅のダンジョンは警察と自衛隊によって入り口が封鎖され監視されている、あの後男が警察に通報したのだろうダンジョンがある店舗の入り口にも人だかりができていた。
「なんとかダンジョンが見つかったのはいいんだけどまさかここまで騒ぎになるなんて、これ商店街そのものが封鎖されたりしないよね?」
『それはまだわかりません、ですがおそらくは大丈夫だと思います』
「なんでそう思うのコア?」
『それはすでに探索者という存在が生まれたからです、すでに探索者協会の試験を受け探索者証を手に入れた人間がそれなりにいますそしてその人間達はダンジョンを攻略するのに必要な人材でもあります、おそらく政府は探索者証を持った探索者にダンジョンの調査を依頼して自衛隊などと協力して調べようとするでしょう』
「なるほどね、ダンジョン中がどうなっているか調べるための人不足に探索者を使うんだ、でもそれと商店街ごと封鎖されないことに何が関係してるの?」
『マスターのダンジョンはまだ3階層しかない所謂初心者ダンジョンのようなものです、つまり100階層やそれ以上あるダンジョンよりも危険度がないのです、そんな危険度の低いダンジョンを封鎖するよりも危険度の高いダンジョンを封鎖した方がいいでしょう』
「なるほどね、でもコアそもそも危険度の高いダンジョンかどうかはみんなわからないんだから区別しようがないんじゃないの?」
『いえ、マスターもダンジョンマスターですからわかるはずです、ダンジョンはDPを使って運営し発展させるものです、つまりDPが多ければ多いほどダンジョンはダンジョン内の魔物も強い魔物が多くなりますしダンジョンの外見も人を呼び寄せるように豪華になっていきます、だからそのダンジョンがどれだけ強いのかはある程度外見で判断できます、それくらいは政府も調査してわかっているでしょう』
「そうなんだ、それじゃあニュースに出たりする城とか塔みたいな建物のダンジョンの方が強いってことなんだ、それに比べて私のダンジョンはまだ生まれたばかりだから見た目も地味だからダンジョンを封鎖するよりも初心者探索者が通えるダンジョンになるのかな?」
美羅とコアがダンジョンの強さについて話しているとダンジョンの入り口にいた自衛隊が動き出し外から自衛隊とは違う服装の人が5人店の中に入ってきた。
自衛隊が迷彩柄の服装なのに対し後から来た5人組は見た目だけで言うならファンタジーの漫画なんかに出てくる冒険者に見える、5人組は男1:女4のまるでハーレムパーティーのようだそのパーティーは全員美羅と同じくらいの歳に見えるのでおそらく高校生だろう、美羅は政府は未成年の高校生も探索者になる許可をすでに出していたのである。
「驚いた、まさか未成年の高校生に探索者証を発行しただけじゃなくてまだ強さもわからない未知のダンジョンの調査にいくら自衛隊と一緒とはいえ高校生を連れていくなんて」
『探索者協会が自衛隊合同とはいえ調査に同行させることを許可するほどの実力があるのでしょう、マスター念のために警戒をしておきましょう』
コアが自衛隊ではなく5人組の方に警戒するくらいだからそれだけ私たちのダンジョンの脅威になるかもしれないと思っているんだろう。
ダンジョン周辺を確認する画面を見ていると自衛員が5人組のリーダーらしい男の子に話しかけていた、どうやら私たちのダンジョンの情報を説明しているみたいだ。
自衛員が説明をして数分、ようやくダンジョンの中に入るつもりらしい。
自衛隊ハーレムパーティーと同じ5人でダンジョンに潜るつもりらしい。
ダンジョン内では銃火器が使えないことを考え銃は持っていない、自衛隊員は全員背中に迷彩柄のリュックを背負っている。
そして武器はどこで手に入れたのか剣を持っていた、ロングソードやショートソードそれにナイフなんかも持っている。
「なんか見た目はともかく武器を持ってダンジョンにいく姿が本当にファンタジーって感じがするなぁ」
『まぁ、実際にダンジョン自体がマスターの世界ではファンタジーですけどね、それに見た目を言うのなら自衛隊ではなくあの高校生5人組の方がファンタジーっぽいのでは?』
そう、自衛隊は普通にいつも見たことのある迷彩柄の隊服だがあの5人はどこで手に入れたのか本当にファンタジー漫画に出てくる冒険者のような装備をつけている。
パーティーのリーダーをしている男の子は上半身を守る革鎧に肘や膝を守るプロテクターをつけている武器はロングソードのようだ。
4人いる女の子達はそれぞれショートソード盾・槍・弓・杖を持っている。
「結構バランスのいいパーティーなんじゃないかな、それに剣とか槍弓はわかるけど杖って、あれ多分魔法だよね」
『そうですねあの杖がどうかはわかりませんがダンジョンからドロップする装備の中には様々な効果のついた装備がありますから、中には装備者のMPを増加させたり魔法の効果を高めたりする効果を持つものもありますあの杖もそのような効果があるのかもしれませんね』
どうやら初の探索者はかなり危険な存在になりそうな予感がする、気を抜かないように気をつけよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます