第55話 素材
後の課題というのは素材の確保だ。
どんな名人も作るための素材が無ければ只の人だ。
いちいち買う訳にもいかないだろう。お金かかっちゃうし。
だが魔力で鉱石を生成出来ないのだ。
いや精密に言えば石とかの低位の素材は作成できるのだが鉄とかそういった結構希少な素材や
神話級の素材は作成不可能なのだ。
とは言っても近くに鉱山なんて無いし…
こういう時はナータ先生に頼るのが一番だ。
『マスターのスキルで洞窟世界を創造すればよろしいと思います。』
は?待て待て。なんかヤバい事考えてないか?
世界を創造?やばすぎるだろ。
そんな事が可能なのか?
『マスターのスキルが有れば問題ありません。それに知的生命体やヒエラルキーを構築する訳ではないので直ぐに作成可能です。』
うえーー。マジか。
ホントチートすぎる。
『マスターに報告です。「洞窟世界創造」
を獲得しました。』
マジで出来るのか…
怖くなってきた。
まぁ使えるものは使っていこう。
うん。ポジティブにいこう。
どうやらゲート的なものが作られるみたいで、
その置き場所に迷っている。
人目につく場所は絶対ダメだ。
でもここら辺全部俺の土地だから大丈夫だと思うけどね。一応念の為である。
なら家の地下とかでいいかな。
作ればいいし。レク達にも事情を説明しなきゃだな。
という訳で取り敢えず地下を作ろう。
2階に上がる階段の下でいいだろう。
「ご主人様ー?何してるの?」
「ハル。えーと俺は今から地下室を作ろうとしてるんだ。」
「地下室?どうして?」
「俺達の為だよ。武器を作るんだ。そのための素材集めをね。」
「ご主人様からのプレゼント?」
「違うよ。フトと新しく来た鍛冶屋さんに作ってもらうんだ。」
「レク様が案内してた人の事!新しい家族だね!」
「うん。そうだよ。というかマキは?」
「お姉ちゃん?お姉ちゃんならー」
「お呼びですか?メリー様」
急に近くに現れた。気付いてたけどね。
「や。マキ。話は聞いてただろ?」
「えぇ。メリー様の透き通ったお声は世界のどこにいても聞き取れます。」
ええ、怖い。マキだけ何故か俺に対する信仰心が高い。
「そ、そうなんだ。まぁ皆にも説明しておきたいし皆呼んで来てくれる?」
「承知致しました。」
シュンという効果音を出し全員を呼びに行ってくれた。
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