第35話 仲間たちを強化する(中編)
「ご、ご主人様。何か御用なんですよね。」
ガチガチに緊張しているみたいだ。
「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ。えーと、皆が魔物とかに襲われて死んでほしくないからさ。皆のレベルを上げようとしてるんだ。」
「成程。だからレク様達のレベルがあそこまで急上昇していたのですね。」
ん?この子もしかして。
ナータ「鑑定」。
『どうやら「鑑定」を所持している様です。』
あぁ。やっぱり。
「えーと取り敢えず名前を付けて良いかな?」
「ご、ご主人様が直々に付けてくださるのですか!?」
「え、うん。嫌じゃなければ。」
「はわわ!幸せで昇天してしまいそうです。」
なんか好感度高いような気がする。
特に何もしてない訳では無いけど。
そうだな。燃えるような髪に尚且つ紅い瞳だもんね。
ファイア?レッド?
合わせてイアレとかで良いかな。
「今日から君はイアレだ。」
「はひゅ。私は今日からイアレです!今日という日。生涯忘れません!」
あうん。別にそこまで重く捉えなくても良いのだけれど。
「んじゃ次はレベルを上げるよ。」
「は、はい!」
『個体名イアレのレベルを「魔力譲渡」を使用し、上昇させます。』
「やっぱりご主人様の魔力好きー!」
ヴィオレとかもそうだけど俺の魔力なんか中毒性あるのかな?
怖くなってきた。
イアレも無事5000レベルになった。
「力の扱い方には気を付けるんだよ!」
「はい!勿論わかっています!」
「ならよし。次の子を呼んで来てくれる?」
「了解しました!」
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次の子を呼んでもらったのだが。
二人が来た。
姉妹のようだ。
「ご主人様。どうしたのですか?」
「皆に名前とレベルを与えようと思ってね。」
「成程。だから先程あんなにヴィオレが自慢してきたのですね。」
「あ、自慢されたんだ。」
「え、ええ。それはもうたっぷりと。」
何か冷静っぽく見えてそういうところあるんだね。ヴィオレ。
「取り敢えずレベルを上げて貰えるのですよね。それなら妹を先に上げて貰いたいのですが…」
「なんでか聞いていい?」
「私にとってこの子は私の命よりも大事な存在なんです。ですからこの子だけでもレベルを上げて欲しいのです。」
なんかサイスさん姉妹を思い出す。
「いや別に二人共名前付けてレベル上げるつもりだよ。どっちにも死んでほしくないからね。」
「ッッ。メリー様。貴方様はやはり神様のようなお方です。その慈悲深き御心。圧倒的なまでの強さ。貴方様が主だということ。私は一生誇りに思います。」
なんか凄い信仰心だな。そんな敬わなくていいのに。
「えーと取り敢えず名前付けて良いかな?」
「勿論です!」
髪色は黒髪だし、目は茶色だ。
そこまで特筆すべき点も無い。
でも日本人に何処か似ている風貌。
「君の名前はマキにしよう。」
ちょっと日本人っぽい名前にしてみた。
「妹さんは…」
妹もマキ似なので
「君の名前はハルだ。」
「は、ハイ。ご主人様。ありがとうございます。」
「うん。」
頭を撫でる。
「えへへ。ありがとう。大好き。ご主人様。」
顔を綻ばせお礼を言ってくる。
可愛い。
「それじゃあレベル上げるよ。」
「はい。」
「やったー!」
『個体名マキとハルのレベルを「魔力譲渡」を使用し、上昇させます。』
「これがご主人様の魔力…凄まじい。」
「ご主人様の魔力大好き!」
無事レベル5000になったようだ。
「んじゃ次の子呼んで来てくれる?」
「承知いたしました。」
「分かったよー!」
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スミマセン。本当に想像以上に長くなりました。
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