第36話 仲間たちを強化する(後編)

5人目はイオレと同じ短髪で黄色い髪の女の子だ。


女の子多くない?

というか買い戻した子たち全員女の子だったからね。


男なの俺とカデ達くらいだ。


とまあそんなどうでもいい事は置いておいて


「ご主人様。名前を付けてくれるって本当?」


「うん。本当だよ。」

 

「やった。凄く嬉しい。」


この子を見ていて少し気になった事がある。

もしかしてこの子ドワーフ族なんじゃないだろうか。


『その通りです。』



ナータが肯定してくれる。


ということは!物創りとかが得意なんじゃ!?



「もしかして物を作ったりするのが得意?」


「うん。得意だよ。」


この子には武具や農具とかの制作を頼めばいいかな。


「まぁ取り敢えず君の名前を付けてもいいかな?」


「うん。勿論いいよ。」


「ありがとう。なら…」

ドワーフ族か…。


物を作ったりするのが得意みたいだし好きみたいだ。


なら


「君の名前はフトだ。」


「うん、私の名前はフト…ありがとう。」


「どういたしまして。それじゃあ次にフトのレベルを上げてもいいかな?」


「拒む理由がない。」  


「あはは。なら今からするね?」



『個体名フトのレベルを「魔力譲渡」を使用し、上昇させます。』




「おおお…この力があれば好きな素材を取りにいける…。」


「ちょっと。一人で危ない所行っちゃ駄目だからね。これは命令だよ。」

 

「うう。分かった。ご主人様の命令なら仕方が無い。」  


もしかしてそれが原因で攫われたんじゃ…

考えるのはよそう。


後二人か。 


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

「ご主人様が名前付けてくださるというのは本当?」


「本当だよ。」


次の子は水色の髪に透き通った群青色の瞳をしている少女だ。


「名前を付けて良いかな?」


「はい。」


「なら…」


水色の髪に群青色の瞳か…


「君は今日からルリだ。」


「素敵なお名前です。」


「ルリ、君のレベルを上げても良いかな?」


「勿論です。是非その他者のレベルを上昇させれる絶技を拝見したいです。」


そこまで言うなら見せてあげようじゃないか。

といってもナータにお任せなのだが。


『個体名ルリのレベルを「魔力譲渡」を使用し、上昇させます。』






無事5000レベルになったようで安心。



「これがメリー様の魔力。高密度かつそれを自在に操る制御力。流石です。」


「そんな褒めても何も出ないよ。」


「いえ、本心から出た感嘆ですので。」


どうやらルリは知識欲が高いようだ。



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

最後の一人である。


尻尾がある。


「ご主人様。その言いたかった事があって…」

尻尾を垂らしながら話し出す。


「前の人から助けてくれてありがとう!」



「別に気にしなくていいよ。」


「でも本当に今幸せなの!」


「なら良かったよ。」


本当に心の底から見せている笑顔みたいだ。


「名前を付けてもいいかい?」



「ご主人様が付けてくれるならとっても嬉しい!」


尻尾をフリフリさせる。


なんか前世で飼っていたトイ・プードルを思い出す。


なら名前は前世のトイ・プードルの名前にしようかな。


「君の名前はミユだ。」


「素敵な名前!ありがとう!」

反応は皆同じだがそれぞれ嬉しさが顔に出ている。


「なら次はレベルだね。」


「うん!」   



『個体名ミユのレベルを「魔力譲渡」を使用し、上昇させます。』






「おお!凄い力が強くなった気がする!」



ん?どうやら攻撃力がかなり突出しているみたいだ。


「ご主人様本当大好き!」


そう言い抱きついてくる。


「はいはい。」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る