第33話 魔力が最強

『マスターのスキルである「魔力譲渡」を使用する事です。』


「魔力譲渡」?何でさ?



『マスターの魔力は超高密度かつ、私がその魔力を完璧に制御しています。それを他者に与える事によって無制限にレベルを上げることが可能となります。』


何そのチート能力。俺にはそのレベルアップの恩恵とかはないけれど、レクとかには恩恵があるってことだろ?


ナータの制御能力と俺の無制限魔力と、この「魔力譲渡」が合わさってようやく出来るチート技だけどね。



レクで試してみようかな。でも大丈夫だろうか?


高すぎるステータスを制御出来るのだろうか。



『問題ありません。』  


ナータがそう断言するなら大丈夫だろうけど。



「レク。対処法が見つかった。」



「ホント!?」


「今から俺の魔力をレクに与える。」


「そんな事が出来るの?」


「俺ならね。それでレベルを上げれるみたいなんだ。…でも、それで高くなったステータスを制御出来るかどうか心配なんだ。」



「な、成る程。でも。大丈夫だわ。貴方の役に立てるのならどんな事でも成し遂げて見せるわ。」


「うん。分かった。なら始めるよ。」


そう言い俺はレクに向け手をかざす。


『「魔力譲渡」を使用し個体名レクのレベルを上昇させますか?』


うん。


周囲を優しい魔力が包み込む。

暖かくそれでいて力強く。


周囲の魔力が止むと


『個体名レクのレベルが5000上昇しました。』


ナータがそう報告してくる。


ん?5000?


ってそんな上がるんかいー!



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暖かい。


レクはただひたすらにこの魔力を感じていた。


メリーに傷を治してもらった時にも感じた優しい魔力。


そして自身のステータスを確認すると…




名前 レク 

種族 エルフ


ステータス レベル 5000

HP 208000

攻撃力 240000

防御力 256900

敏捷力 230045

命中力 350000

魔力量 450000

 

レクは自身の圧倒的なまでの力を感じていた。

その圧倒的な力を制御出来るか不安になった。


だが


『落ち着きなさい。』

天上から響いた様な美声がレクの脳内に広がる。



その声には絶対の安心感があった。

その声に身を任せた。


するとすぐに身体が楽になった。

あの圧倒的なまでの力を苦も無く制御出来た。


これで彼の役に立てる。

そう思い頬が緩んでしまう…


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

こんな強くなるのか。


まあ確かに無制限にステータス上げれるし

ノエル(剣聖の事ね)ですらレベル450くらいだっけ?


でステータス6000くらいだし。 


なら納得なのかもしれない。



「これで、貴方の役に立てるわ!」



うん。俺の役に立てるどころか世界征服できるレベルなんじゃないだろうか。


どうしよう。これカデとかにもするの?

全然してもいいけどレクだけで良い様な。


でもレクがいない時に魔物とか盗賊とかきたら困るし。


全員にするか。


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