第4話 少女(マリナ)との出会い

「君名前は?」



そういえば名前を聞いていなかったなと思い名前を聞く。



「私の名前はマリナといいます。」


マリナっていうのか。


「いい名前だね。」



こういうときは褒めておくに限る。



「ありがとうございます。」


マリナはそう笑顔で返してくる。


「どうしてマリナはこんな危ない森にいたんだ?」


いくらなんでもあの狼はこんな武器も持たない少女に倒されるほど弱くはないはずだ。



「私の姉が病気で、私たちには病気を治す薬草なんて買えないのでこの森に取りに来ていたんです。」



「それお姉さんには伝えたのか?」


「いいえ、伝えていません。どうせ止められたと思うので。」


マリナは苦々しい表情で言う。

そらーそうだ。多分マリナの親はいないんだろう。多分病気で亡くしたとかだろう。


そうか薬草か。


「お姉さんは好きか?」


「はい!もちろん大好きです!でも薬草がなきゃお姉ちゃんが…」

 

マリナはそう言い泣きそうな顔をする。

おそらく俺のスキルならばマリナの姉の病気を治せるだろう。


目の前で救える命があるのにそれを見捨てる気は俺には一切ない。


「マリナ。グリフォナに着いたら俺をお前の姉のところまで案内してくれないか?」


「ど、どうしてですか?」



「俺のスキルを使えば助けられるから。」















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