LUCKY ITEM

らくがき。

LUCKY ITEM

あなたを見てると創作意欲が湧いてくる。もっと正確に言うと、何か行動を起こしたくて仕方なくなる。衝動性だね。そういう力を与えてくれるんだよあなたは。

「は?」

顔を歪ませて私の方を見るあなたは、今日も今日とて美しかった。私の気持ちなんて伝わらなくていい。そもそも人の気持ちなど完璧に理解できることの方が少ない。そういうものだ。ただ、私はあなたに知って欲しかった。人ってものすごい力を秘めてる生き物で、可能性は無限大なんだよって。その中でもあなたは特に光ってて、卓越した能力を持っていて、私とあなたはお互いにとってLUCKYITEMの関係なんだよって。

「だから、さっきから何言ってんの?てか、お前誰?」

「隣のクラスの山田」

「知らねぇよ」

LUCKYITEMの関係とは、私が勝手にそう呼んでるだけだけど、お互いが影響し合うことで、誰も想像できない結果を生み出すことができる可能性を秘めてる関係のこと。

「だから、そんなことがわかった日には答えはひとつだよね!」

「何?」

ふふふ。私は少し笑って見せた。だってあなたはもう分かっているはずだから。

「気持ちわりぃ言い回しすんじゃねえよ。告白か何か?」

何でこっちから聞かなきゃならないんだと、ブツブツあなたは言っていた。あなたは、少し頬を赤らめて、目線をそこら中に彷徨わせていた。

あはは。もう一度、今度は少しだけ大袈裟に笑って見せた。さあ、あの言葉をどうぞ。

「お前のこと知らないから、まずは友達からなら良いけど」

「やったー!」

無邪気に喜んで、わざとらしく上目遣いをした。

「はい、私の勝ち」

そうあなたに聞こえないように呟いた。

運命って知ってる?

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