復讐は自分の銃で
@rintarok
プロローグ
木漏れ日が輝く日。遠くに小鳥の囀りがきこえる。
赤いフードを被った少女は気だるげに歩いていた。食べ物が入ったバスケットを片手に持ち、柔らかい土を踏んで森を歩いていた。柔らかい風が吹いていて、母に頼まれたお使いの億劫さを少しだけ和らげてくれる。時々早歩きになっては、疲れて歩く速度を落とす。それでも時々口笛を吹きながら祖母の家にやってきた。
だが少女が見たものは、真っ赤な血と、家の中で倒れている祖母だった。窓から差し込んだ光が無常にも現実を突きつける。床に広がった血、血のついていないサバイバルナイフ。さっきまで土と青臭い森の匂いでいっぱいだった鼻腔は、鉄の匂いに変わってしまった。床には見慣れないコインが一枚落ちている。少女は震える指でそれを拾った。
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