31. 福島の新居

郡山駅から歩いたら30分の辺りに、新築と思しき一軒家とその離れに割と古い一軒家がある。


新築の方にこの度お世話になる塾講師おじさん(職業が塾講師)と息子2人で住んでいた。


奥様とは死別したようだった。


大阪に何かで訪れた際、お母さんのホステスとして働く店に来たことがあったようで


そんな薄い繋がりで見知らぬ土地に来たのかと呆れていた。


離婚前に自己破産し、障害者手帳持ちになる程度のうつ病。離婚し母子家庭。


家は好意で無料で住ませて貰えるとのこと。


しかし古い家なので、煙突みたいな装置に火をつけて風呂を炊く。

すきま風もすごい。贅沢は言ってられない。

ここで私たち3人生活保護生活が始まった。


生活保護だと学費や医療費が無料であり、1部給食費の支払いなどはあったが家賃もないことから充分な金額を貰っていたと思う。


自己破産しているとクレジットカードなどの類は作成できないはずなのに何をどうしたのかお母さんはかなりの分割払いで着物や宝石を買いに行っていた。


特に駅ビルの商業施設の中の宝石屋に入り浸っていた。知り合いが全然いない新天地で話し相手もおらず、それを紛らわせるためだったのかもしれない。


定期的に宝石を買っていれば、お茶など提供され長話にも付き合ってもらえるからだろう。


生活保護費はそちらへ流れることも多かったのか

電気やガスは止まれば支払う、携帯も同じく。


妹は給食費払えってみんなの前で言われるの恥ずかしいと言うし

私は頑張って入学した高校(定時制高校)の学費を入れて貰えないと退学になってしまう為ひやひやしていた。

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