28. 中2の夏
衝撃の出会いから数年とくに接触のなかったおじいちゃんから熊本に来んかと打診があったらしい。
(どうやら熊本で組?をしているようだった)
お母さんは私に話した時には決定事項としてこう言った。「あんたはもう中2で体も大きいから、おじいちゃんとはいえ何をされるかわからないヤクザもんの所に行かす訳にはいかない。かおりに1人で行ってもらうことにした。」
その時の私はふ〜んとしか思っていなかった。
帰ってきたかおりは10万円ではきかない大金を持って帰ってきた。かおり曰く「組長のお嬢さんや、小遣い渡さんかい!」みたいな事が頻繁にあったと話していた。
この頃はもうお母さんとかわしまは自己破産していたようだ。(流産騒ぎを乗り越え約1年前に籍を入れている)経済的に厳しいと感じることはほとんどなかったが、この頃からお金ないような事をお母さんが言っていた気がする。
かわしまと結婚してからはしたことも無いであろうスーパーのパートなどをしていたが、長続きしなかった。
かわしまのクソ男加減からしてお金を満足に稼いだり渡してくれたりするとも思えない。
そんな所だったのだろう。
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