お母さんが精神を病み出して、精神病手帳を貰うくらいになると手をあげられるようなことはかなり減った。

一見、平穏な日々なようだったが

定期的なお母さんの自殺未遂と夫婦喧嘩、そもそもかわしまが嫌いすぎるなどのストレスに晒されていたわたしとかおり。

かおりはいつしか手首を切っていた。

そういった描写の漫画の流行りもあったので余計かもしれない。

わたしは思い返しても記憶のない時期がある。

この頃のこともあんまり多くは覚えていないが

かおり曰く「全く笑わないし10円ハゲがいくつかあった。」との事だ。

お母さんの様子は躁鬱の波が激しかった。

元気な時は精神病手帳でバスにタダで乗れるなどとはしゃいでいる時もあったが

憂鬱そうに睡眠薬をかじっている事がほとんどだった。

そんな中、妊娠が発覚する。

妊娠を喜んだと思いきや間もなくしてほかの女との浮気とその女の妊娠も発覚。

もちろん浮気相手には諦めてもらうよう話をつけたようだが度重ねてきたストレスやうつ病に畳み掛けるようにして流産する。

かおり以降なので10年振り、ましてや愛してやまない男のの赤ちゃんを待ち望んでいたお母さん。

うつ病は勢いをまして悪化していく。

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