18. 家事

おばあちゃんは割とすぐ出ていき、また3人での暮らしになった。


3年生にもなると、家事はわたしとかおりでやりなさいとお母さんから言われていた。


掃除、洗濯、炊事、いつの頃からかほとんど私がやっていた。

ひろくんという友達が出来てからというもの、学校内が終われば毎日一緒に帰るし遊びたかったが、家事を終わらせてから遊びなさいと言われる。

門限は17時。


何度か門限に間に合わなかったことがあるが

顔を真正面から蹴り飛ばされて鼻血が蛇口から出る水の如く出たことがある。


これ以降、なんの刺激がなくても大量の鼻血が出るようになる。


あまりに頻繁に鼻血が出るので学校の机に箱ティッシュを置いていた。


この頃のかおりとの姉妹喧嘩はまず家事の分担についてだった。


かおりはまだ1年生ということもありあまり戦力にならない。喧嘩したところで泣いて拗ねてそのままなので結局全てわたしがやることになる。


料理は好きだったが、その他の片付け、掃除、洗濯はいやいや行っていた。


学校生活は相も変わらずひろくんとベッタリだった。


それを茶化されて喧嘩になることも度々あった。

3年生、4年生の頃は体も大きくなる。


過去の絶食から、ご飯を食べすぎるようになっていた私はかなり太っていた。

度重なる折檻に抵抗しているうちにものすごく筋肉質になったので【固太り】という言葉がピッタリのプロレスラーのような太り方だった。


そんな私と普通体型の男子が戦ってわたしが負ける訳もなく、机やイスで殴るや投げるなど

喧嘩の方法までプロレスラーのような大立ち回りであった。


容赦が無いのでそれなりの怪我をさせることもある。


お母さんが小学校6年間で相手の親の所へ謝りに行ったことは3回ある。


もちろんその謝罪の前にはボコボコにされたものである。私はお岩さんのような顔で一緒に謝罪をする。

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