17. 転校生と祖母

転校生がきた。


男の子だった。名前はひろくん。


ひろくんも母子家庭なんだって。


母子家庭どうし?気が合ってずっと一緒に遊んでいた。


そして、おばあちゃんがまた一緒に住むことになった。


2階の物置部屋がおばあちゃんの部屋になった。


隣の子ども部屋にいる私たちは寝ろと言われたら寝ないと酷く蹴られ踏まれ殴られる。


夜中こっそりテレビを見ていたら孫の手で殴られまくる。孫の手等の長いもので殴られるとみみず腫れがすごい。殴られたあとも長く痛む。


ある日学校が終わり部屋でアニメを見ていた。


1階からご飯出来たよーと声かけがあり、アニメをもう少し見たかった私は「まだお腹減ってないから後で食べる」と母に伝えた。


「そんなこと言うなら食べなさんな」


そこからまた3日間程、飲食をさせて貰えなかった。

部屋からも出るなと言われ一階のトイレに行く以外はずっと自分の部屋で寝れるだけ寝た。

退屈だけどテレビ付けようものならどんなに殴られるか分からないし


お腹が減るが寝れば忘れられる。


三連休の前に起こってしまった為

給食もない。虚無の時間はとてつもなく長い。


3日目の夕方にやっと許しが出て

コンビニで買ってきたザルそばを食べさせて貰えた。


一気に食べた。そばを好きでは無かったが凄く美味しかった。絶食からいきなり食べたからか意が受け付けず吐きそうになったが頑張って堪える。


吐いたりしたらまたご飯を食べさせて貰えないかもしれないから。


絶食させられている間に何度も悲しくて泣くし

トイレに行く時に通るリビングでお母さんとかおりとおばあちゃんは楽しそうにテレビを見てご飯を食べている。


この時にお母さんの顔を見ても私のことを視界に入れようとしない、冷たい雰囲気を感じるのも悲しかった。

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