そういうの求めてないんで
ホスト教師め、転校早々課題で脅すとはなんて奴だ。
「なんだ、素直についてくるんだな。」
「課題で脅したのは誰でしたっけ?」
なーにすっとぼけてんだか。でも、話しておくことってなんだ。
「ここだ。入れ。」
国語準備室の中には資料が積み重なった机と回る椅子、その他簡易的な椅子がいくつかランダムに置かれていた。
俺は適当に座ると、担任の言葉を待った。担任の鷹揚に俺の後ろへ回る様子は何とも言えない大人の色気が漂っていた。
「そのキレイな顔が快楽に歪むのが見たくてな。」
いや、俺を抱きしめながら言われても。しかも悪趣味だな。
「遠慮します。間に合ってるんで。」
まずは腕からでないとだよなって、でれねぇ。ばか力かよ、それとも何か、俺がひ弱だってことか。うるせいやい。
「そう冷たいこと言うなって。心配するな、ちょっと味見するだけだ。」
それなにも安心できなくね?そうこうしているうちにも担任の手はカッターシャツの裾から侵入してくる。
「い、いや。だから、…んぅ、はぁ、うぅ、ちょぉ…と、待ッ、て…。」
肌に直に触れているその手はひやりと冷たく、触れるか触れないかの絶妙なタッチで物凄くもどかしい。
抵抗する手の力が抜けてくる。
「はぁ、…はぁ、ん…、ふう…」
もどかしく、いじらしい動きに、声が出そうになる。
「声我慢せずに出せばいい。感じてるんだろ?」
当たらずとも遠からずなその言葉にカァッと顔に熱が集まり、目が潤む。
その顔のまま振り向き、正直に懇願した。その表情が破壊力抜群だということも知らずに。
「ッうるせぇ、は、あッ…もう、いいだろ。はなせ…」
うん、ごめん素直じゃなかった。
「ッ、お前ッ。」バッ
急に腕離して…なんだったんだ、マジで…と思いポカーンとした俺に対し、
「ち、ちょっとの味見って言ったろ。もう、教室戻っていいぞ。」
というと、担任は机に乗った資料に手を付け始めた。
マジで何がしたかったんだこの人…
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