教室


「おーい。栄人入って来い。」


はいはい、お決まりの呼び捨てね。

とりあえず、教団の横まで歩き自己紹介する。


「夜須川栄人です。よろしく。」


うん、無難。良い感じだ、俺。教室内を見渡すと頬を赤く染めている子や目がランランに血走っている奴がいて怖ぇー。


「それだけかよ。まぁ、いいか。じゃあ、席は窓際の一番後ろな。」


「うぃっす。」


席までの道すがら、俺が前を通ると男らしからぬキャーという悲鳴が上がる。いや、通りずれぇわ。俺は芸能人かっての。


席に着くと窓からふわっと爽やかな風が舞い込み、俺の髪がサラサラとなびく。窓際サイコー、気持ちいい!


「なぁなぁ、めちゃくちゃキレイな顔してんな。あ、俺は神田尊。隣の席だし仲良くしような。」


隣の席の爽やかイケメンが話かけてきた。色素の薄い髪と瞳、モテそうなやつだな~。


「あぁ、よろしく。」


ボソッ「王道じゃないけどこれはこれでありだわ♪」


え?今不吉な言葉が聞こえた気が…と思い尊の方を見るとにっこりと、いやニンマリとした表情でこちらを見ていた。まさか…いや、爽やかイケメンがなんて、ない…よな?


「おーい。仲良くするのは結構だが栄人は今から国語準備室に来い。話しておくことがある。つーわけで自習な。」


あぁ、担任って国語の先生か。


「いやでs「課題がほしいって?」喜んで‼」




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